日経記事;『パナソニック、蓄電システムを米社と開発 14年度にも発売』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『パナソニック、蓄電システムを米社と開発 14年度にも発売』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月6日付の日経新聞に、『パナソニック、蓄電システムを米社と開発 14年度にも発売』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『パナソニックは太陽光発電用の電力変換器(パワコン)で世界2位の米パワーワン(カリフォルニア州)と蓄電システム事業で提携する。

住宅やオフィス、工場向けの製品を共同で開発、2014年度にも日米欧で発売する。電力問題などを受け、蓄電システムの需要が世界で拡大すると判断。

重点分野の一つと位置づける環境・エネルギー分野の強化で、業績の立て直しにつなげる。

蓄電システムは、パナソニックの蓄電池とパワーワン社のパワコンを組み合わせて開発する。パワコンは家電などを動かすために直流を交流に変える装置で、太陽電池や蓄電池と組み合わせて使うことが多い。

パワーワンはパワコンの世界2位で、太陽電池向けに住宅用から産業用まで幅広く手掛けている。

パナソニックはパワーワンとの提携で産業用蓄電システムの品ぞろえを増やし、自治体や企業の需要を開拓する。これまでは住宅用の蓄電システムに強かった一方で産業用は他社からパワコンを調達するなど手薄だった。米欧を中心に海外展開にも乗り出す。

蓄電システムは停電時の緊急電源のほか、電力のピークを抑える活用法が期待されている。日本では電力需給が逼迫したことを受け、経済産業省などが補助金を出して普及を促している。

欧米でも政策的な支援が広がる見込みで、蓄電システムの世界市場は20年に1兆円と、現在の約2倍に膨らむ見通しだ。

パナソニックは今後、産業向け太陽電池に使うパワコンもパワーワンから調達する。産業用のパワコンも順次、自社のパネルに合った最適なシステムをパワーワンと開発する。

提携を通じ、パワコンと蓄電システムの売上高を18年に1500億円と、現在の5倍以上に伸ばす。

パナソニックは主力のデジタル機器が不振で、13年3月期まで2期連続で7千億円を超す最終赤字を計上する見通し。復活に向け、太陽電池など環境・エネルギー分野の強化が課題となっていた。

昨秋にはエネルギー制御に欠かせない「スマートメーター(次世代電力計)」で世界大手の米アイトロンと提携。新市場をにらんで新たな収益源を確保する構えだ。』


パナソニックは、昨年打ち出した新経営方針の中に、新規事業として環境・エネルギー対応を入れました。

パナソニックは、液晶テレビ事業での巨額赤字状態を受けて、当該事業の規模を徹底的に縮小することで、赤字を圧縮する方針を明確化しました。

同時に、テレビ事業に代わる新規事業の柱の一つを、環境・エネルギー対応事業としました。具体的な事業内容は、まだ明確化されていません。

一般的には、家庭用や産業用途の蓄電池、太陽光発電装置、これらのエネルギー機器と家電を連携させながら制御するHEMS(住宅エネルギー管理システム)関連機器などが含まれるとみます。

HEMSを実現するために「エコーネットライト」という通信規格が決められ、HEMS対応機器に搭載されています。

政府は、エコーネットライトを事実上の国内標準規格として位置付けており、2012年4月からエコーネットライト対応のHEMS機器の導入補助を開始し、普及拡大を図っています。補助期間は2014年1月までで、機器1セット当たり最大10万円を補助します。

環境・エネルギー事業を新事業の柱の一つとする、東芝やパナソニックなどから、2012年後半から関連商品の販売が始まっています。

パナソニックの場合、2012年10月にHEMS製品群「アイセグ」の提供を開始しました。機器からの電力情報をエコーネットライトで収集・制御する「HEMSコントローラー」と計測ユニットが中核の機器になります。価格は合計で11万2350円です。同時に、エコーネットライト対応のエアコン、給湯器、IHクッキングヒーターなどの販売も開始しています。

東芝も同じようなHEMS製品群「フェミニティ」を出しています。

上記のように、HEMS関連機器は政府から10万円の補助金が出ますので、国内では一定数量の出荷が見込まれます。

パナソニックは、この環境・エネルギー事業を強化するため、今回、米国のパワーワンと提携して住宅やオフィス、工場向けのと蓄電システムを開発・実用化します。

パワコンは家電などを動かすために直流を交流に変える装置で、太陽電池や蓄電池と組み合わせて使うことが多いとのこと。

パワーワンは、太陽光発電用の電力変換器(パワコン)で世界2位のメーカーであり、欧米市場に販路を持っています。

パナソニックが、パワーワンとの提携;アライアンスで、家庭用・業務用途で蓄電池事業を成功させれば、今後の主要事業の柱の一つにすることができます。

蓄電システムは、今後、日米欧の市場だけでなく、東南アジアを中心とする新興国でも大きな需要が見込めます。

特に、産業用途の潜在需要は大きいものがあります。新興国では、一般的に電力供給状況が不安定であったり、電力供給量自体が不足していることが多く、突然に電力供給の停止が多発しています。

また、最近パソコンなどのIT機器やその他電子機器を業務用途に使っていますので、突然の停電は業務遂行に影響を与えます。

このため、ある程度の廉価版蓄電システムを商品化すれば、欧米日市場に加えて、新興国市場の開拓が可能になります。

パナソニックには、パワーワンとの提携;アライアンスを欧米日の先進国市場に限定しないで、積極的に新興国市場開拓を行なうことを大いに期待します。

蓄電システムの潜在需要は、新興国市場の方が強いからです。

新興国市場の要求仕様・機能・価格に合った商品化がポイントになります。パワーワンは、米国、中国、イタリアに生産拠点を持っています。。パナソニックの生産拠点との組み合わせで、最適な収益確保が見込まれるビジネスモデルを組めます。

パナソニックには、上記HEMS関連機器、蓄電システム、スマートメーターとの組み合わせによるスマートハウス、スマートオフィスなどの環境・エネルギー関連事業を早期に立ち上げることを大いに期待すると共に、これらの新規事業の拡大無くして、次の飛躍は難しいとみます。

特に、産業用途の需要取り込みが重要になります。一般的に、産業用途の事業は、価格競争に陥りにくく、コストパーフォーマンスが良ければ安定した収益確保・拡大が可能になります。

パナソニックから早期に環境・エネルギー事業の全体青写真が提示されることを期待します。パナソニックから示される青写真に従って、スケジュール通りに商品化・事業化を実行できれば、パナソニックの復活は確実なものになります。

蓄電システムに関しては、パナソニックは日立、東芝、NECなどの他の電機メーカーとの競争で切磋琢磨しながら、世界市場で競争力強化して勝ち組みになることが必要であり、重要です。

今後の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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