日経記事;『社説 競争通じて供給力高める「発送電分離」に』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『社説 競争通じて供給力高める「発送電分離」に』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月3日付の日経新聞に、『社説 競争通じて供給力高める「発送電分離」に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『電力市場の改革を議論してきた経済産業省の専門委員会が近く報告をまとめる。同委は電力会社の発電と送電部門を分離し、別会社にする案で大筋合意した。

経産省は今国会に出す電気事業法改正案に、これを盛り込む考えだ。

東日本大震災後、大半の原子力発電所が止まり、電力不足の長期化が見込まれる。私たちは電力市場に多様な企業の参入を促し、競争を通じて供給力を高める改革が不可欠だと訴えてきた。

専門委の案のように、電力会社が事実上独占してきた送電網を開放し、「新電力」と呼ばれる事業者などがそれを借りて電気を送りやすくなれば、新規参入を後押しする。

半世紀以上続いた「地域独占」を崩し、電力会社どうしの競争を求めた意義は大きい。

忘れてならないのは、発送電分離はあくまでも手段であり、競争を通じて電気料金を下げ、安定供給を保つことが本来の目的であることだ。政府はそれを実現できるよう制度設計を詰めてほしい。

まず重要なのは、新電力や自家発電設備をもつ企業などが送電網を平等、安価に使えることだ。これまで電力会社が送電網を一手に握ってきたため、新電力などがそれを借りて電気を送る「託送料」が高く、参入を阻んできた。

経産省は発送電分離に伴い、全国規模で電気の需給を調整する新たな機関を設けるという。新機関は電力各社の送電部門の資産やコストを厳格に査定し、託送料を適正な水準に下げるべきだ。新電力などが対等に送電網を使えているか、監視することも重要だ。

太陽光など自然エネルギーを目いっぱい増やし、災害時などに地域をまたいで電気を融通できるよう送電網の増設も欠かせない。

電力会社の競争が増せば各社がコスト削減を優先し、必要な投資を控える恐れがある。送電網づくりの青写真を描き、投資を促す仕組みも必要になる。

電力会社を持ち株会社方式で分割する案は、なお制度の詰めが要る。送電子会社の経営を親会社からどう分離するかや、社債の担保の扱いなどが不透明だ。

茂木敏充経産相は、発送電分離は法改正案の付則に書き、詳細は今後詰めるという。議論を先送りするのでなく、着実な進展を求めたい。

電力改革を通じて新たなビジネスや雇用を生み出す戦略についても、政府は産業競争力会議などでよく議論し、示してほしい。』


電力事業は、今後国内企業が競争力を強化して、世界市場で勝ち組みになる必要のある事業分野の一つです。

エネルギー及び環境対応事業分野は、国内企業が世界市場で大きな存在感を出して勝ち抜いていくべき分野です。

その視点から、本日の社説内容に賛成します。

まず、国内市場で電力事業に競争原理を導入して、力のある国内企業が自社の得意技術やノウハウで顧客の支持を受けて、勝者が市場を取っていく仕組みにする必要があります。

電力は、国内製造業者の競争力を左右する大きな影響力を持っています。安定供給に加えて、電気料金を安くすることが求められます。

この二つの課題を同時に実現するには、競争原理を働かせることが重要であり、最善策になります。

現在の電力供給体制は、基本的に発電・送電・売電が地域別に1社独占体制になっており、無競争の状態になっています。

かっての民有化される前の国鉄や電電公社と同じです。無競争は、事業の停滞と非効率さを生み、使用者側には何のメリットもありません。

電気料金は高止まりして、使用者側は無条件で従わざるを得ない状況におかれます。

2年まえの大震災と福島原発事故は、既存の電力供給体制を変える起爆剤になりました。両者とも国民及び国に大きなダメージを与えましたが、電力供給体制見直しのきっかけになっています。

この機会をとらえて、政府には大胆な競争原理を電力事業に導入することを大いに期待します。

競争は、新技術やノウハウ、新しい事業アイデアを生み出し、発電、送電、売電のすべての分野で革新的な動きが起こります。

東京都や一部の地方自治体は、電気料金の安さから、東電などの既存地域別電力会社から電気を購入せずに、東京ガスなどの「新電力」事業者からの購入を決めました。

一部の地方自治体や企業は、新しい買電のやり方を先行して始めています。このやり方は、今後増えるとみます。

政府は、このやり方を加速させることが必要です。

政府は、昨年に前政権が決めた電力会社の発電と送電部門を分離し、別会社にする案で大筋合意したとのこと。

これが実現しますと、発電と送電の両分野で自由競争が起こりやすくなります。国内から多くの新規事業者が参入することが期待されます。

発電や送電についても、各会社は公開入札で最も合理的な提案をした企業を選ぶことになりますので、透明性が増して、コスト削減につながります。

発電事業者は、より魅力的な価格体系を使用者に提示しないと買ってもらえない状況が生まれますので、電気料金を安くする努力が生まれます。

送電についても、別会社にすれば、送電事業者は、基本的にはビジネス条件が折り合えば、どの発電事業者の電気を扱うことになりますので、地域を超えて発電事業者は、自由に使用者に電気を送れることになります。

送電については、より効率的に送れるやり方、例えば超伝導が低投資コストで実現されるのを期待しています。

これが実現すると、国内企業の大きな武器になり、世界の送電市場に革命をもたらします。


発電事業者は、より多くの顧客獲得のために、より効率的にかつ、より廉価に発電する方法を貪欲に追求しますので、多くの新技術・ノウハウ開発が進みます。

発電に関しては、最も設置しやすい太陽光発電が主流になっています。この発電方式の最大の課題は、発電コストが高いことです。

太陽光発電の比率が増えると、使用者はより高額の電気料金を支払う必要があります。このやり方は、経済性の観点から難しい状況になるとみます。

現在、複数の大手企業が試作・運用し始めました、太陽光発電に比べると低コストで発電量の大きい風力発電が実用化されますと、一定規模の発電量になりますので、この分野の拡大について期待しています。

また、太陽光や風力のような自然再生エネルギーを使った発電量は、ばらつきがありますので、発電した電気をためておくためのより高効率で廉価な蓄電池も必要になります。

大型蓄電池開発・実用化も国内企業によって、積極的に進められています。

IHIなどが開発・実用化しました高効率な発電装置は、石炭を使っても石油や天然ガスと同じレベルのCO2排出量に抑えられるとのこと。

これが事実なら、より調達コストが安い石炭による火力発電も選択しの一つになります。

さらに、発電・送電事業が分離されると、インターネットを活用したスマートメーターの使用で、双方向で各機器や家庭ごと、或いは事務所や工場ごとなどで、最も効率的な電気消費のやり方を採用して、電気使用節約につなげることができます。

発電・送電の分離と自由化は、状況のような国内企業に大きな新規事業機会を与えることになりますので、多くの企業がこの機会を利用して事業展開を行ないます。

この規制緩和は、ベンチャー・中小企業にも大きな新規事業機会が生まれます。

国内市場で培った技術やノウハウをもった国内企業が世界市場、特に電力供給に問題を抱えている東南アジアなどの新興国で、環境対応を行ないながら安定した電力供給に貢献できます。

政府に対して、発送電の分離と競争原理の早期導入を強く期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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