- 真鍋 貴臣
- 香洋ファイナンシャル・プランニング事務所 代表者
- 香川県
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2900Q_Z20C13A1CC0000/
【記事抜粋】
岡山市が「桃太郎市」に? 香川県の観光PRに倣う
岡山市の高谷茂男市長は29日、市の特設サイトに掲載された動画で、頭に鬼の角を生やした姿で記者会見し、岡山市を「桃太郎市」に改名してキャッチフレーズを「おしい!桃太郎市」
にすると発表した。
実際は今後の観光キャンペーンに注目を集めるための予告編で、詳細について「2月1日には真実が明らかになる」としている。
動画では、2本の黄色い角を生やした高谷市長が架空の会見で改名を発表。「うどん県」改名の動画で人気を呼んだ香川県の観光プロモーションを思わせる“二番煎じ”な内容に、動
画の中の記者たちも困惑気味だ。
【抜粋終了】
プロフィール等にも大きく書いていますが、私は「うどん県」で有名になった香川県生まれ&在住です。
昨年からの「うどん県」プロモーションを見ていましたが、正にコーポレート・アイデンティティ(以下CIと略)が確立してゆくまでのお手本を見せてもらった気がします。
CIとは、ウィキペディアによると「企業文化を構築し特性や独自性を統一されたイメージやデザイン、またわかりやすいメッセージで発信し社会と共有することで存在価値を高めていく企業戦略のひとつ」と定義されています。
砕けた言葉で表すならば「見たり聞いたりするだけでその企業を表す事の出来るイメージ・デザイン・言葉を広げる事」といったところでしょうか。
今回のうどん県でいえば、まず「ゲリラうどん通ごっこ」から始まったうどんブームを発端に、20年近くかけて「うどん=香川」という認知が広がってきました。
そういう前提のもとに、ネット等を中心に香川県を(愛をこめながら)揶揄する言葉として広がっていた「うどん県」という言葉を県が自虐的に取り入れた事で火がついたというのが経緯であったかと思います。
今回のポイントとしては「既に世間的な認知が出来上がっていたこと」と「うどん県というネットで流通していた言葉を県が採用(パクった?)したこと」です。
そういう意味で、他の県が「勝ち馬に乗っかれ!」とばかりに同様の行動を起こしていますが、成功は難しいものと思います。
通常、民間企業がCIを確立するまでには、その企業が取り扱う商品と企業名が同一視されるまでCMやプロモーション活動を通じて世間の認知を上げていくことが必要です。
これは、一朝一夕にできるものではなく、「マクドナルド」や「コカコーラ」などの巨大ブランドでさえ、数十年という単位が必要であったことからも窺い知れるでしょう。
「マクドナルド」と聞けばハンバーガーが想像されるように、「うどん県」と聞けば「香川県にくれば、旨いうどんが食べられる」事が想像されます。
「うどん県」というネーミングには、そういった人々のイメージを駆り立てて止まない響きがありますし、多くの企業が望んでもたどり着けない境地でもあります。
香川県にお越しの際には、うどん食べつつそんな事にも思いを馳せてみてください。
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