日経記事;『日本車、東南アで急拡大 12年販売は4割増273万台』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『日本車、東南アで急拡大 12年販売は4割増273万台』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月30日付の日経新聞に、『日本車、東南アで急拡大 12年販売は4割増273万台』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

 
『内需主導の成長を続ける東南アジアで日本車の販売が急拡大している。タイやインドネシアなど主要6カ国での2012年の販売台数は前の年に比べて約4割増の約273万台となり、中国市場に匹敵する規模となった。

日本車各社は中国で苦戦が続くなか、東南アジアを戦略市場と位置付け、現地仕様車の拡充などを進める。

タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポールの販売台数を集計した。日本車以外も含めた12年の新車販売台数は合計で約348万台と前の年より3割強増えた。世界最大の中国の約2割に達し、インドに並ぶ水準だ。

東南アジア市場の拡大ペースは東日本大震災の反動で急回復した日本(28%)や米国(13%)を上回る。日本車のシェアは約79%と前の年より5ポイント程度高まった。

日本車各社は1960年代から東南アジアに本格進出。欧米メーカーも追随したが、関連部品工場が集積する強みなどをテコに、これまでも7割を超すシェアを保ってきた。

ホンダはアジア専用小型車「ブリオ」をタイやインドネシアで投入、ダイハツ工業も近く小型車「アイラ」をインドネシアで発売する。

中国の自動車市場は12年に1549万台(商用車を除く)と前の年比7%増えたが、沖縄県・尖閣諸島を巡る日中関係の悪化を受け、日本車は250万台強(推計値)と同1割弱減った。

中国は日本の商用車の販売台数を公表していないため単純な比較は難しいが、東南アジアが中国を上回った可能性がある。』


何度か本ブログ・コラムで書いていますように、国内重電メーカーは今まで長い時間をかけて東南アジアへの投資を行なってきました。

国内自動車メーカーの基本的なやり方は、ま、ず労働賃金の安い労働者を雇って低い製造コストで再輸出向けの自動車を作ることから出発しました。

当初、多くの部品は日本国内から輸出してきましたが、生産台数の増加と共に、必要な部品をいつでも入手できるようにすることと、輸送費を削減するため、関連部品メーカーに対して、現地に工場を作るよう要請があり、部品メーカーが集まり始めました。

数社の自動車メーカーが進出しますと、関連部品メーカーも拠点を作りますので、結果として産業集積が起こりました。

東南アジアの中で、最も自動車の産業集積が進んでいますのがタイです。国内自動車メーカーが最も早く進出した国がタイでした。

安定した政情、勤勉な国民性、多い人口などが要因であり、タイ政府も積極的に進出を支援しました。

産業集積が起こると、多くの企業が集まりますので、多くの雇用機会が生まれます。多くの現地人が海外企業に雇われることにより、安定した収入を持つ人たちの人口が増加します。

日本メーカーは、再輸出の生産台数が増えると設備投資を積極的に行ない、新工場を作ってさらに多くの従業員を雇います。

また、日本メーカーは現地法人の売上拡大に従って、従業員の給料を上げてきました。労働者の質を高めるために、教育訓練の実施や、現地人から管理者を選抜するなどのいわゆる現地化を着実に進めてきました。

タイは、国内自動車メーカーなどが上記施策を着実に行なった結果、東南アジア内で自動車産業の中心地域になっています。

タイでの労働賃金と労働人口が増えた結果、タイの市場・経済は拡大し、国民の可処分所得は飛躍的に向上しました。

その結果、タイ国内での消費者市場が拡大し、多くの人たちが自動車を買えるようになりました。

国内自動車メーカーは、インドネシアなどの他の東南アジア諸国にもタイと同じように、投資を行なっています。

産業集積はどの国にとっても好ましいことであり、国内自動車メーカーのやり方は、現地で支持されており、各種支援を受けています。

どの国もタイでの成功をみていますので、同じやり方を行なう国内メーカーは歓迎されます。従って、国内メーカーの進出・投資は当該地域で着実に増加してきました。

現在、東南アジア地域は消費者市場として伸びています。自動車や家電製品を買えるようになりました。

日本の自動車のシェアが高いのは、今までの国内自動車メーカーの地道な取り組みの結果であり、一朝一夕にはできません。

ベトナム、バングラデシュ、ミャンマーなどの低労働賃金国には、当初アパレルのような労働集約型メーカーが進出していきます。

そのあとに、電気機器や自動車などのメーカーが進出することになります。産業集積が始まると、タイで起こったことと、同じ状況が他の東南アジア各国で始まります。

東南アジアは、今後ますますの発展が期待できます。

自動車メーカーを含めた国内メーカーは、タイでのやり方をテンプレートにして着実に行なうことが重要です。

特に、自動車メーカーはこの地域の人たちから、大きな信頼を勝ち取った結果、約80%に迫るシェアを獲得しています。

東南アジアは人口急増地域であり、タイのように可処分所得が増えた人の数が増加すると、当該地域は大きな消費者市場になります。

国内経済発展のためには、東南アジアを取り込んで行なっていく必要があります。

国内自動車メーカーは、現地仕様に対応した自動車の供給を強化しますので、80%を超えるシェア確保の可能性があります。

今後とも引き続き、東南アジアの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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