健康を促進する新しい情報を脳に定着させるときは、記憶が、関連づけとともに脳に定着するという摂理をふまえ、比喩や暗示を組み込んだ物語として、ナレーションで語られます。
記憶の関連づけというのは、たとえば、青いシャツをきた子供が、おいしそうにリンゴを食べているとします。
そのとき、お父さんに怒られる、犬に吠えられるという不快な体験をします。
リンゴや青いシャツと不快体験が関連付けられると、リンゴが嫌いになる、青いシャツが嫌いになる、リンゴを食べると、なんとなく、辺りを見回してしまう、青いシャツを着ると、なぜか悲しくなるなどの現象がおこるようになります。
楽しい気分を味わうことと不快体験が関連づけられた場合は、楽しんだら危ない、楽しんではいけないという風に解釈が発展し、大人になってからも、何となく、楽しめない気分の日が多いということになる場合があります。
なぜかわからないけれど、なんとなくそうなるということがあるときは、目の前の現象と過去の何らかのネガティブな体験が、関連づけられた可能性があります。
記憶の関連づけは、ネガティブな体験だけでなく、ポジティブな体験にたいしても行われます。
たとえば、幼い頃に、大好きなボールをなくして泣いていたら、お母さんが、クッキーを焼いて、なぐさめてくれたという体験をしたとします。
クッキーとお母さんの優しい笑顔を見たときのほっとした気持ちが関連づけられると、メランコリーな気分のときは、どういうわけか、クッキーを食べたくなるという現象が起こります。
その場所へ行くと、なぜか、心が安らぐというような場所があるなら、それは、過去に、その場所に関するポジティブな関連づけがなされた可能性が高いといえるでしょう。
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