インフレ率2%に対応した資産配分例としてGPIFの配分を紹介します。 - お金と資産の運用全般 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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対象:お金と資産の運用

柴垣 和哉
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月24日更新

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インフレ率2%に対応した資産配分例としてGPIFの配分を紹介します。

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資産運用の原則 資産配分(アセットアロケーション)

アベノミクスが目指すインフレ率は2%です。皆様の貯蓄・資産がインフレ率に対応する為の、資産運用を考察いたします。

日本の多くの方の資産の内容は、下図にあります資産の内、海外不動産を除くものを保有されているかと存じます。ただ。賃貸住宅に住み、REITをお持ちでない方は不動産が含まれていない場合も在ります。

貴方のファンドは分散投資

自分は、海外の株や債券は保有していない、日本株や債券も保有していないとお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、その方が加入している国民年金、厚生年金等の資産配分は下図の通りですから、それらの資産も保有していることになります。
従いまして、これら年金の事も考えて資産配分を考える必要があります。

では、資産配分をどのように考えたら良いのかは、夫々の方のリスク許容度と目標とするリターンにより変化します。

モデルプラン一覧

ここでは、期待リターンはインフレ率同様と置いて、私が使用している、イボットソン・アソシエイツ・ジャパン社のFP PoPSを使用して配分(アセットアロケーション)を算定しました。
コストを考慮しない場合には
短期金融商品28.0%、国内債券47.0%、国内株式9.0%、外国債券4.0%、外国株式12.0%
の配分に為り、期待リターン2.0%でリスク(標準偏差)は4.1%です。

これは、コストが掛らないケースですので、1%のコストを許容すると、期待リターンは3.0%でその場合の資産配分は、短期金曜商品9.0%、国内債券53.0%、国内株式14.0%、外国債券5.0%、外国株式19.0%になり、期待リターン3.0%、リスク(標準偏差)6.1%に為ります。
2.0%の場合よりも、リスクの高い資産にお配分が多くなっていることが解ると思います。

ところで、世界でも有数のファンドが日本にあることをご存じでしょうか?
それは前述した我々の年金の運用を預る、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)です。その管理している資産の性格から、リスクが抑制された資産配分を行っています。
実はGPIFは目標とする期待リターンを公表していません、過去には発表していた)平成16年の期待リターンは、名目3.2%で実質運用利回りを1.1%としていました。
そこで図にある数値を使用して、FP PoPSで試算すると期待リターンは2.5%でリスク(標準偏差)5/0%でした。

H23GPIF平成23年末資産

ちなみに、平成23年の収益率は、2.32%と報告されています。
図の上段は、4半期ごとの収益率で、下段が各資産ごとの収益率です、

GPIF23年パフォーマンス

もし、この資産配分をご自身の金融資産の配分とし、コストを0.5%に抑える事ができれば、2.0%の期待リターンの資産配分例として使え、アベノミクスのインフレ目標値の2.0%に近い運用になりそうです。

私がGPIFの資産配分を紹介した理由は、
一つにはリスクが抑制されている資産配分であること、
二つめは国民の年金を預る金融機関も分散投資の対象として、外国債券と外国株式に投資していることを知って頂くため、
三つ目は、プロ中のプロが運用していても、期待リターンを5%、6%とせずに2~3%としていることを読者の方に知って頂くためです。

また、四半期ごとの収益率でわかるように、1年の間でもこのように高低がありうることを知って頂けたらと考え、皆様に提示しています。

年金積立金管理運用独立法人の平成24年分は、2四半期だけですので平成23年のものを使用しています。

次回は、最もオーソドックスな対応で、収入を増やす施策として130万円の壁について述べさせていただきます。

私を含めて、”専門家の予測はサルにも劣る”とされています。
それだからこそ、様々な予想シナリオに対応できる分散投資が必要です、そして様々なセミナーに出て、多くの方の意見・見解を聞くことで知識を得る事も重要と思います。
私が所属する日本FP協会東京支部と東京証券取引所共催のセミナーを紹介します。

“くらしとおかねの講演会&パネルデスカッシヨン”~FPと考える “ライフプランと資産運用”を東京証券取引所内の東証ホールにて3月10日13時より開催致します、無料です。詳細は下記を参照下さい。
http://www.jafp.or.jp/tbb/pamphlet/public/913OGIPYP.pdf

☆セミナーやご相談は根拠の明示及び実証データをもとにご説明します。
お気軽にお問い合わせください。

★毎月資産運用・ライフプランのセミナーを開催しています。
ご参加をお待ちしています。
http://www.officemyfp.com/seminerannai.htm

文責
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R)
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー 
吉 野 充 巨
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
http://profile.ne.jp/w/c-64005/
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/12298/
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html

『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
投資による損益はすべてご相談者及び読者ご自身に帰属いたします。
投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
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