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日経記事;『製造業、温暖化ガス14%減 90年度比 08~12年度、本社調査 議定書達成へ前』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月27日付の日経新聞に、『製造業、温暖化ガス14%減 90年度比 08~12年度、本社調査 議定書達成へ前 原発停止、今後制約に 』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『主要製造業の2008~12年度の温暖化ガス国内排出量が、年間平均で1990年度比14.9%減る見通しであることが日本経済新聞の「環境経営度調査」でわかった。

日本全体で排出量を6%減らす「京都議定書」の目標達成に向け前進する。企業は13年度以降も削減努力を続けるが、原子力発電所の長期停止が制約要因になる可能性もある。

調査は昨年9~11月に実施し、非製造業を含む765社が回答した。08~12年度の温暖化ガス排出量は鉄鋼や化学など131社が回答。排出量の合計2億6500万トンは経団連の自主行動計画に参加する企業の約6割、家庭などを含む日本全体の約2割に相当する。

経団連の自主行動計画は「08~12年度の平均排出量を90年度水準以下に抑制する」との目標。14.9%の削減見通しはこの計画を大幅に上回る。

国内生産の減少に加え、企業の省エネや節電努力が寄与した。鉄鋼は粗鋼生産が6%減ったのに対し、温暖化ガス排出量は9%減。化学はエチレン生産が15%増えたが排出量は25%減らした。

08~11年度の日本全体の平均排出量は、海外から排出枠を購入する分などを加算すると90年度比9.2%減。仮に12年度の排出量が日本全体で90年度比14%程度増えても6%減の目標は達成できる計算だ。

製造業が着実に排出量を減らした結果、家庭や運輸部門が大幅に増えない限り、京都議定書の目標は達成できる公算が大きい。

ただ、今後は発電時に二酸化炭素(CO2)をほとんど出さない原発の長期停止が、排出削減量を下押しする可能性がある。実際、国内の全原発が一時的に停止した12年度は製造業の排出量が11年度比1.9%増に転じる。企業は20年度も90年度比12.7%の削減にとどまると予想している。

日本は13年から始まった京都議定書の「第2約束期間」に参加せず、削減義務を負わない。ただ産業界は国際的な環境規制の強化や燃料高に対応するため、これまで以上に温暖化対策を進める。

新日鉄住金やJFEスチールなど鉄鋼各社は生産設備の更新に合わせ、廃熱を利用した発電機などを積極的に導入する。トヨタ自動車は化石燃料の消費を減らせるエコカーの開発を強化。

顧客が実際に走行する段階も含め、温暖化ガス排出削減を加速する。環境対策が国際競争力に直結すると判断しているためだ。

企業の環境への取り組みを評価したランキングでは、製造業で東芝が初の首位となった。』


環境対応技術の開発・実用化は、国内企業のお家芸の一つです。この技術をさらに徹底的に進化させることで、国際競争力が強化されると共に、国内の省エネ化・省電力化につながります。

国内で実践・実証したことを海外市場に展開するやり方です。

本日の記事は、国内主要製造業の2008~12年度の温暖化ガス国内排出量が、年間平均で1990年度比14.9%減る見通しであることについて書いています。

この排出量削減数値は、日本政府が約束した、日本全体で排出量を6%減らす「京都議定書」の目標達成に貢献します。

製造業の内訳をみますと、電機製造業が他分野と比べて排出量削減率が最も高く、40%を達成しています。

電機製造業の場合、2008年から2012年にかけて大規模なリストラを行ない、工場の統廃合や海外移管などの施策を積極的に行なったことが大きく影響しているとみます。

もちろん、残った工場も高額な電気料金への対応や、各大手電機メーカーはCO2排出量削減目標を市場や顧客にアピールする必要もあって、全社一丸となって省エネ・省電力に邁進したことも大きく貢献しています。

国内企業の環境対応能力の高さを象徴している高い削減率となっています。

他の分野でも、同じように各企業の温暖化ガス排出量削減効果を出しています。化学、非鉄金属・金属製品、自動車・自動車部品は、軒並み20%以上の排出量削減を達成しています。

他の分野では、機械と繊維が約10%の温暖化ガス排出量削減を達成しており、鉄鋼も10%弱の排出量削減を達成しています。

このように主要製造業全てで、温暖化ガス排出量削減が進み、記事にありますように、製造業全体で約15%削減しました。

電気機器のようにリストラが進んだ結果の大幅な削減は例外としても、主要製造業の全ての分野で10%以上の削減が進んだことは、日本の省エネ・省電力にに関する技術やノウハウが本物であることを如実に証明しています。

日本は、現時点でほとんど天然資源が無い国ですので、資源の調達コストに敏感であり、一般的に当該コストが高いため、節約志向が強く働きます。

これに加えて、各メーカーから出される最新商品は、例外なく省エネ・省電力機能・性能向上を強く打ち出しています。

各メーカーは、省エネ・省電力を新商品の目玉の一つしないと、顧客が購入してくれないとの理由もあります。

これは、国内顧客が企業や個人に関係なく、節約志向が日常生活・活動に定着していることによります。

この節約志向が国民合意になって、以前に起こったオイルショックを省エネ・省電力で乗り切った原動力になりました。

オイルショック後の国内メーカーの機器は、省エネ・省電力化が当たり前になり、海外企業の商品との差別化・差異化につながりました。

現在、日本では原発再開のスケジュールが不明確であり、円安進行により石油やガスの調達コストも上昇しています。

この環境下、国内メーカーは今後とも一層の省エネ・省電力化に邁進していきます。ますます、国内メーカーの環境対応技術が進化して、国際競争力の強化につながります。

さて、他の分野をみますと、石油、食品、パルプ・紙の3業種は、温暖化ガス排出量が増加しています。

これらの3業種は、温暖化ガス排出削減に努力しなかったわけではなく、さまざまな要因・理由により効果を出せなかったとみます。

逆に言いますと、これらの3分野は、省エネ・省電力化の宝の山になります。ここで国内メーカーが知恵を絞って技術やノウハウを結集して、省エネ・省電力対応ができれば、世界市場で大きな事業機会を獲得できます。

例えば食品の場合、商品の競争力を強化するには、鮮度の維持が必要になります。鮮度維持のため、通常は、食品加工の工場や冷凍冷蔵倉庫を冷やす必要があります。

このため、大量の電力消費になり、上記のように温暖化ガス排出量削減ができないとみています。

そうであれば、食品加工工場や冷凍冷蔵倉庫の冷凍冷蔵能力を、省エネ・省電力をしながら達成できる技術やノウハウがあれば、これも新規事業機会につながります。

きめ細かい技術やノウハウで、省エネ・省電力を実現するのは、ベンチャーや中小企業の得意なことです。

今後、省エネ・省電力をキーワードにした事業機会を利用して、多くのベンチャー・中小企業が
活躍することを大いに期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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