途中の戸籍がない親からの相続は?
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先日母が亡くなり、遺産相続関係の書類集めに奔走しています。
母の戸籍謄本が生まれたときから必要ということで父が出生地まで赴き戸籍謄本をもらいに行ったのですが、確かにそこで生まれた記録は除籍謄本にもあるのに、途中から戸籍がなくなってしまったことが理由で出生地で戸籍謄本は発行できないと言われました。
確かに以前小学校の途中まで戸籍がなかったという話をチラッと聞いたことがあります。
11歳くらいから亡くなるまでの戸籍謄本はあるようで、私が結婚する際に取り寄せた戸籍謄本にも母の名前は確かにあります。
もし戸籍が途中までない親から遺産相続を受ける場合、揃えられない部分の戸籍謄本はどうすればいいのでしょうか。
どてかぼちゃさん ( 北海道 / 女性 / 35歳 ) | 2015/10/28 20:42
家庭裁判所できっと良い方策がみつかると思います。
どてかぼちゃさん はじめまして
税理士・FPの柴田博壽と申します。
ご質問への回答というより、参考にしていただきたいコメントです。
(1)相続においては、亡くなった方(被相続人といいます。)の出生から、亡くなるまでの戸籍謄本が確かに必要になってきます。
(2)戸籍が不明となっている期間にお母様に出生したお子さんがいた可能性が少しでもある限り、追求されるという課題でしょうか。
(3)もし、そのような人が存在すれば、推定相続人ということになり、当然にお母様の遺産について「遺産分割協議」の構成員になり得るということです。
そうなるとたとえ、「遺産分割協議書」を作成したとしても相続人全員の協議とはいえず、遺産分割協議そのものが無効となるでしょう。そのことによって特に土地等の登記を必要とするような資産については、相続を原因とする所有権移転登記ができないことになってしまいます。
(4)両親が日本人でかつ、日本国内で出生しても、種々の理由から戸籍そのものを持っていないという人が数百人存在するようです。その殆どが何らかの理由があって、両親から出生届けが出されていないケースということです。現在は、ご本人が家庭裁判所に相談し、しかるべき申請を行えば、戸籍の復活への道が開かれています。
(5)戸籍が、全く存在しないのではなく、現に戸籍が存在し、出生から11歳までの期間が空白という少し特異なケースかと思います。そして何せ、当のご本人が亡くなっているという現実があります。
この2つのことが、上の条件と違いがあります。
(6)しかし、税務署、法務局(登記官署としての)をはじめとする関係のあるところが、「それなら結構です。」とはいかないのが現状かと思います。是非とも判明した戸籍謄本等を持参して家庭裁判所にご相談ください。きっと方策はみつかると思います。
ご参考になれば幸いです。
柴田博壽税理士事務所
e-mail : shibata-hirohisa@tkcnf.or.jp
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