住宅資金特別控除の特例

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平成9年12月に、住宅を購入致しました。300万を父が頭金として支払いをして、主人と父の共同名義で購入し、ローンを組みました。
最近体調が悪い父から、300万を生前贈与したいと話を聞きました。
名義も主人一人に変えてと。
知識が無く、お恥ずかしいのですが、生前贈与税はかかりますか?特例は受けられるのでしょうか。現在60歳の父です。

平成23年の税制改正で変わります

(5.0) | 2011/10/23 23:13

トムカイさま

生前贈与でご質問とのこと。
まず、生前贈与には大きく2種類あります。

■暦年贈与
■相続時精算課税

暦年贈与には毎年110万円の控除がついています。
ですので300万円の贈与を受けますと190万が贈与税の申告
すべき金額となります。

参考までに190万ですと、税率が10%ですので19万円納税します。


一方で相続時精算課税による生前贈与は2,500万円まで非課税で
贈与することができます。

ただし、現在は65歳以上の親からの贈与と規定されております。

平成23年の税制改正で60歳以上の親に引き上げられますから
その時期まで待つ必要があります。


ただし注意点は、相続時精算課税という名前の通り、相続時に精算
しなければなりませんので、相続税の節税効果はありません。


また、暦年贈与も死亡前3年の贈与は相続財産に加味しますから
節税効果は薄いでしょう。

相続が起こりそうだから・・・ということでの対策を防止する観点から
税制ができています。


私であれば、おそらく相続時精算課税が来年4月1日には60歳の親からOKと
施行されると思いますので、制度が改正されてから相続時精算課税で贈与を
受けると宜しいかと思います。


裏ワザでは、住宅の取得等の相続時精算課税は60歳以上の親ですので
要件を満たします。ただし住宅取得等で使わなくてはなりません。

住宅の改築やリフォームでも適用できますので、築14年のご自宅を
リフォームする資金として贈与を受け実際に使う事が考えられますね。


ご参考になれば幸いです。


株式会社FPリサーチパートナーズ
http://www.fp-research.jp/

住宅取得資金贈与の特例は、あくまで「これから住宅を取得する人」の
特例です。現在のローン返済充当は取得にあたりませんのでご注意ください。

評価・お礼

トムカイさん (2011/10/24 00:21)

早々のご回答ありがとうございます。
とても参考になりました。何度も読み返して勉強します。

生前贈与について

(5.0) | 2011/10/26 10:24

トムカイさんこんにちは。
FPコンサルティングオフィスの松永です。

今回の生前贈与が住宅の名義を変えることが目的でしたら、お父様のその持ち分の贈与となります。そしてその場合は、まず住宅の評価額を確認する必要があります。
住宅購入時の300万円はすでに不動産になっていますから、この場合、不動産の贈与となるからです。

具体的には、まず住宅の評価額(土地・建物)を確認し、その内のお父様の持ち分の金額を算出することになります。贈与額は300万円より少ない金額で済む可能性が十分にあると思われます。

不動産の評価は土地については「路線価」を、建物は「固定資産税評価額」を用いて行います。
路線価は国税庁のホームページから確認できます。そして固定資産税評価額は毎年送られてくる固定資産税納税通知書で確認できます。
とは言え、難しいですから税務署で確認してみてください。

さて贈与の方法ですが、2パターンが考えられます。「暦年課税」と「相続時精算課税」です。
暦年課税の場合は、110万円の基礎控除がありますから、課税される価格はそれを超える額です。そして、その110万円を超える額が200万円以下であれば税率は10%です。

相続時精算課税は、贈与時の非課税枠が2,500万円あるというものです。但し、住宅取得資金でない場合、現在は65歳以上の親からの贈与にしか使えません。しかしこれを60歳以上の親へと変更する税制改正案があり、近いうちに変更される可能性があります。

具体的には、相続時精算課税の改正を待つ(必ず改正されると決まっているわけではありません)か、暦年課税で贈与するかです。暦年課税で課税されないように複数年に分けて贈与するという方法もあります。

最後に、縁起の悪い話で申し訳ございませんが、お父様にもしものことがあった時に相続税か発生する可能性がある場合はお気を付けください。
相続時精算課税を利用した場合は、その贈与額を相続財産に加算して相続税額を計算することになりますし、暦年課税を利用した場合も、3年以内のものについては同様に相続財産に加算して計算することになります。

以上、参考にしていただけましたら幸いです。

FPコンサルティングオフィス 代表 松永文夫
http://www.fp-consul.jp/

評価・お礼

トムカイさん (2011/10/26 13:00)

ご回答ありがとうございます。ご回答の通り、名義を主人一人に変えるのが目的です。頭金を出してもらったので、共同名義にしてありますが、(持ち分三分の一が父)銀行ローンや固定資産税はすべて主人が14年支払っています。11年ローンは残っている状態です。このような場合どうすればよいのでしょうか。銀行の通帳も共同名義になっています。購入の時、父にすべて任せてしまったのて、持ち分も最近知り困惑しています。無知でお恥ずかしいのですが、ご回答おまちしております。

松永 文夫 松永 文夫 (2011/10/26 15:39)

ご評価いただきありがとうございます。

やや複雑ですね。
基本的なルールは下記の通りです。

・不動産の持ち分は、出した金額割合で決定されます。
・住宅ローンはローンの契約者(借入人)が支払ます。
・固定資産税は所有者が持ち分に応じて支払います。

住宅ローンや固定資産税は全てご主人が支払っていたとのことですが、仮にお父様が支払うべき金額もご主人が支払っていたとしても、前述の年間110万円の基礎控除の範囲内であれば問題無いと思われます。但し、他にご主人からお父様に贈与があった場合は合計で110万円以内です。

問題は今検討されている贈与ですが、贈与額は前述した通り、不動産評価額×持分として計算されます。
そもそも、お父様の持分が正確だったかどうかという問題がありそうですが、これについては一般的な話としてできるものではありませんので、具体的に税務署か税理士にご相談されたほうが良いと思います。

中途半端な回答のようで申し訳ございませんが、ご参考としてください。

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