遺産分割調停

テーマ
  1. 遺産相続
  2. 相続紛争

3年半前に父が亡くなりました。義母と実弟はこちらの住所や電話番号など亡き実父が残していたにも関わらず、亡くなった事を知らせてこず去年知った次第です。実弟に連絡しても、まだ遺産分割は始めていないだの、不動産や生命保険など父の遺産については一切知らぬ、存ぜぬという態度なので、自分で弁護士を立てた所、実は既に私の不在者財産管理人を立てて始めていた事が判明したのです。私の弁護士がその後請け負い、現在調停中です。
相手の態度を鑑みれば通常の遺産分割の調停では腹が収まらないでしょう。当然ですが、第1回調停の相手方の税理士が提出した内容は正直であるとは思えません。が、私の弁護士は例えば預貯金など、金融機関への一斉照会データを調査したとも、するとも言わず、これで大した間違いはないでしょう言ってきました。
父は商売をしていて、不動産は何件かありますが、すべて主人を含んだ家族全員の名義になっています。その利益も明記がないし、生命保険の受取人の名前も明記されていません。その他色々納得がいかない事ばかりです。相手の提出した書類を正しいか調べるのがこちらが雇った弁護士さんの役目ではないのですか?

この弁護士さんはもしかすると以前に、あるケースで実弟と顔見知りになっているかもしれないのです。もしくは、縁故関係かもしれない。今の所私の勝手な勘ぐりですが、もしこれが事実とすれば、それでもこちらの弁護人を引き受けたという事は問題にはなりませんか?

それともう一つ。私の存在を知っていたにも関わらず、不明人扱いにして遺産分割を始めていた彼らは相続欠格なり何らかの罪に問われないのでしょうか?

宜しくお願いします。

宜しかったら、また教えていただきたいのですが、この弁護士さんが実弟と知り合いではないか、という件ですが、単なる憶測でものを言った訳ではないのです。
詳しい事を書かなかったので、勘ぐりという言葉を使いましたが、実は以前、ある企業が倒産した際、この弁護士さんが債権者側に立って担当したのですが、実弟が債権者の一人であった可能性が強いのです。つまり実弟側に有利に働く立場であったかもしれないのです。今この件は独自で調査中ですが、それと縁故関係ではなく、遠戚関係かもしれないのです。今の時点では、断定出来ていませんが、もしこれが事実と発覚したら、それでも私の件を受任した事に問題は発生しないのでしょうか?

遺産分割と取引経過の開示請求権などの問題

(5.0) | 2011/02/03 08:52

財産の調査
お考えのとおり、遺産分割では相続財産の全容をつかむのが重大な仕事となります。
預金がなかったか、有価証券がなかったか、不動産はなにがあったのかなどです。相手が出してきたもので全てであるのかは、まず疑うべきです。調査会社を利用するなどいろいろな方法で調べつつ相手の開示をうながしていくべきです。

ですから、相手が税理士作成の書類を出してもこれで全部ではないのではないかということは十分考えるべきですし、預貯金については、相続の場合には、弁護士照会で金融機関に照会することができるでしょう。照会しても開示を銀行等が拒否するとこまるのですが、平成21年に最高裁の判例で、預金者が死亡した場合、金融機関は共同相続人のうちの1人の請求にたいして原則として取引の経過を開示すべきであるとする判決が出ており、開示請求はしやすくなっています。
ただ、どこの支店に口座があったかがわからないと請求ができないなどの問題はあります。

財産開示のいろいろな方法を検討していないのであれば、今の弁護士さんの対応には問題があるのかもしれませんね。ただ、調査にはお金もかかるので、そのあたりを総合的に考えてのことなのかもしれませんし、しっかりお話されると良いでしょう。


弁護士の利益相反
相手方を単に知っているだけでは、特に本件について受任できないことにはなりません。
ただ、貴殿が信頼できないのなら弁護士を変えることは検討されてもよいでしょう。知っている相手でもプロは本来やるべきことを淡々とやれるはずですが・・・・。弁護士と依頼者の信頼関係が構築できないとうまく事件を進められませんので、ここは重要な問題ですね。

相続欠格について
民法でその理由がはっきり決まっているので、このような事案ではあてはまらないでしょう。
被相続人が殺害されたことを知りながら、告訴、告発をしなかった者とか、詐欺、強迫により被相続人の遺言作成、取り消し、変更を妨げた者などがそういう理由になります。
ただ、貴殿がいるのを知っていて不在者財産管理人をたてていたのであれば、それは不法行為といえるので、貴殿に損害があれば請求は可能ですが、そのことだけでは経済的損害はまだ発生していないようですね。

調停では決まらず審判に移行する可能性が高そうですね。
今の弁護士と信頼関係を構築できるかが、今後も重要になってくるので、よくお話し合いになってみたらどうでしょう?

評価・お礼

rockchickさん (2011/02/22 01:37)

松野先生

ご丁寧な回答、本当にどうもありがとうございました。
遅くなりましたが、相手方の提出したリストを吟味して、こちらからの細かい要望を当方の弁護士に伝えた所なのを報告します。彼がどのような態度に出るかを待って今後の意向を決めます。
特に預貯金の父の取引履歴の開示請求についての情報は本当に助かりました。
これからの動向、大きな変化がありましたら、また報告させていただきたいと思います。

(現在のポイント:6pt このQ&Aは、役に立った!

このQ&Aに類似したQ&A

遺産相続の時効 2008/04/26 09:46 | 回答1件
遺産相続 2010/08/12 03:07 | 回答2件

専門家に質問する

相続に関する疑問・質問に、専門家が回答してくれます。
「相続について疑問があるけど、直接専門家に相談するほどではない。」
「直接専門家に相談する前に、まずは、無料で質問してみたい。」といった方、お気軽に質問をお寄せください。

(全角30文字以内)

(全角1000文字以内)

[1]この内容はサイト上に公開されます。

  • ご質問の内容は、回答がついた時点でサイト上に公開されます。
  • 個人や企業を特定できる情報や、他人の権利を侵害するような情報は記載しないでください。

[2]質問には回答がつかないことがあります。

  • 質問の内容や専門家の状況により、回答に時間がかかる場合があります。
相続紛争について分からなくなったら「相続 専門家プロファイル」へご相談ください。
最適な相続の専門家を無料でご紹介いたします。 相談内容を入力する

※専門家の紹介、また、専門家からの提案・見積りは、無料でお使いいただけます。実際にお仕事を発注する段階で金額などは専門家と個別にご相談ください。