小笠原 隆夫
オガサワラ タカオどんな仕事でもプロのはず
-
つい先日、仕事中の移動で都内を歩いていた時、小学生の女の子二人が小走りで横断歩道を渡ろうとしたところへ、2トントラックがそこそこのスピードで左折してきました。一瞬危ないかと思いましたが、女の子二人が気づいて立ち止まったので、何事にもならずにすみました。
トラックの運転手さんを見ると、携帯電話片手で話していて、歩行者には全く気づいていません。こういうことが一歩間違うと事故になるのだと思い、「ドライバーさんは運転のプロであるはずなのに!」と少し憤慨の気持ちが起こりました。
プロとか専門家というと、「私はそんなレベルではありません」とおっしゃる方がいますが、仕事としてお金をもらっている限り、私はその全員がプロだと思っています。
「いやぁ、自分の営業スキルなんて、この会社でしか通用しませんよ・・・」などと言っている人も、その会社では営業のプロですし、「まだまだできない事ばかりで・・・」なんていう新人レベルの人でも、できる範囲のことではプロのはずです。
謙遜や自信のなさもあるでしょうが、プロであるという責任から逃げているところもあるように思います。経営者だろうがサラリーマンだろうが自営業だろうが、どんな職種でどんな役職だろうが、自分がプロとして発揮した能力に対しての報酬を得ているはずで、報酬を得ているということはプロであるということです。異動で仕事が変わったって、会社を転職したって、やっぱりプロはプロです。
ただ、仕事というのは日常生活の中に組み込まれていて、習慣化してしまっていることも多いですから、よほど意識していなければプロ意識なんてまったく感じる機会がないかもしれません。毎日同じような仕事で、毎月だいたい同じ頃に同じ金額の給料がもらえるとなれば、よけいにそうなってしまうでしょう。
そうであったとしても、無責任、人任せ、やる気のなさ、不正行為、その他仕事上で起こるミスなどの、大元の大きな原因の一つは「プロ意識の欠如」ではないかと思います。
「職業人は全員がプロである」ということを、多くの人がもっと意識してもよいのではないでしょうか。そうすれば、今回偶然見かけたような光景もなくなっていくのだと思います。
「社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集」のコラム
誰でも陥る「人物評価の思い込み」(2024/04/03 23:04)
「目指したい上司」がいる幸運といないことの当たり前(2024/03/06 14:03)
注意が必要と思う「生産性が低い」という指摘(2024/02/21 18:02)
「失敗」「挫折」の体験は成長に必須か?(2023/10/26 09:10)
問題は「閉鎖的な組織環境」でエスカレートする(2023/10/11 22:10)
このコラムに関連するサービス
「活気がない」「やる気が出ない」職場活性化を考えるメール相談
当事者であるが故に気づきづらい組織風土の問題を、経験を活かし てアドバイスします。
- 料金
- 無料
「今一つ元気がない」「何となく一体感がない」など、職場の風土や雰囲気に関する悩みは意外に多いものですが、組織内の当事者しかわからない事情とともに、当事者であるが故に気づきづらい事もあります。
所属会社の合併やこれまでのコンサルティングの中で、活気を維持する、活気を失う、活気を取り戻す、という様々な事例、プロセスを見てきた経験から、会社状況に合わせて原因分析、対策などをアドバイスします。