小笠原 隆夫
オガサワラ タカオ小さな会社の人事制度
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現在10名ほどの会社の人事制度作りをお手伝いしています。先日の打ち合わせで社長が「社員は人事制度なんて興味がないのかと思っていたら、実はものすごく気にしていたことがわかった」と言っていました。社員に話しても反応が薄いのでそう思っていたとのことでしたが、何かの話の中で実は社員たちはこれから先自分の給料がどうなっていくのか、処遇がどうなっていくのかを不安や期待、どんなやり方をするのかなど、いろいろと思っていたようです。「人事制度に手をつけておくにはちょうど良いタイミングだった」とのことでした。
小さな会社の経営者には、人事制度の策定にあまり意義を感じない方も多くいらっしゃいます。経営者の目が社員全員に届きますから、「一人ひとりの仕事ぶりはわかっているし、評価もできる」、「給料はお互いに話をして納得して決めている」などと言い、今まで積み重ねてきた信頼関係、信義に則ってやっていけば問題ないと思っています。一方社員はどうかというと、もちろん会社を信頼はしていますが、例えば評価基準は社長の頭の中だけにありますから、今までこうだったから将来もこのままという保証は無く、自分がどうあるべきかも何となく感じ取るしかありませんから、やはり不安は感じていると思います。
人事制度はこのレベルの人にはこんな役割を要求し、こんなやり方で評価して給料はこうして決める、レベルアップのためにこんな支援をする、教育をするなどの枠組みを示すものです。社員が目標を定める目安にもなります。不安が薄まり目標が定まれば“やる気”につながってきます。やはり組織で動く上では最低限の形は作っておくべきだと思います。
私が時々やる方法ですが、社長の頭の中にあるものを聞き出してドキュメント化するだけで、実はその会社の評価制度になってしまうこともあります。あまり難しく考えずに取り組んで見ると良いと思います。
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