小笠原 隆夫
オガサワラ タカオ必要な自粛、行き過ぎの自粛
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震災が原因で3月の売り上げが落ち込んだという話を、いろいろな会社でうかがいます。直接的な被害を受けた会社や、取引先が被災企業という会社はもちろんでしょうが、計画停電の影響で社員の出勤がままならなかったり、工場のラインやコンピュータシステム、その他設備が正常に動かせなかったり、予定していた事が延期や中止になったり、つい先日のニュースでは、西日本の鉄道で電車の部品調達が滞り、列車本数を間引かざるを得なくなったという話を聞きました。本当に様々な理由、思いがけないところのつながりで影響が出ています。
私の関わりがある範囲では、採用活動や予定していた社内研修が、先延ばしになったり中止になったりということを聞きます。これも今の状況ではやむを得ないでしょう。
とはいえ、震災から3週間以上がたち、戻せるものは戻していかなければならない時期に入りつつあるとも思います。地震直後から2週間ほどは、私自身もそれこそ完全な自粛モードだったのですが、ここ最近それではいけないのではないかと思い始めました。大きな被害を受けていない地域では、日常的な経済活動はできるだけいつものように行って、価値を産み出していかないと結局被災地のためにもならないのではないかと思うのです。
品物やエネルギーの節約、倹約は必要ですが、例えば歓送迎会などの行事や式典、お花見などを「自粛」と称してやめてしまうことで、多くの事業活動の場が失われてしまいます。
私も犠牲になった方々を思う気持ちは人一倍持っているつもりです。喪に服して何もしないことが多くの人のためになるならそのようにし続けますが、たぶんそうではないし、もう動き出してもよい時期ではないかと思います。
本当に必要な自粛が何かを、そろそろ考え始める時ではないでしょうか。
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