小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「成果主義と将来不安」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
ユニティ・サポート 代表
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成果主義と将来不安

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え 2007-07-23 00:00
 ある調査結果によると、企業が賃金を決める際に重視する項目として、一般社員では「個人の成果」、部長以上では「会社・部門の業績」などが上位となって成果主義の普及がうかがえ、賃金制度の見直しをした企業の理由としては「就業意欲を高めるため」、「従業員の貢献を賃金に反映するため」などが上位を占めているそうです。ただ、社員に賃金決定方式の納得度を聞くと、「以前より納得していない」が「以前より納得している」を上回り、調査元では「企業は人材重視の傾向を強めているが、社員とのコミュニケーション不足で労務管理がうまくいっていない」と分析しているとのことでした。

 私は成果主義に対しては肯定的な考えですが、様々な所で見聞きする制度の運用については、問題が多いと感じています。短期的な結果第一主義に陥っている事があまりにも多いからです。この場合の労務管理はほとんどがノルマ管理的であり、「就業意欲を高めるために制度を見直した」とする企業側の言い分に大きな矛盾を感じます。
 私が今の成果主義に必要と考えているのは“成果の定義”と“プロセスの評価”です。
 成果というと売上、利益となりがちですが、部下育成、顧客開拓といった数字に表れづらい事も広い意味では成果です。自社にとって何を成果と見るのかを共通認識する事が“成果の定義”です。
 また結果の評価は、数字を見れば誰でもある程度出来ますが、“プロセスの評価”は現場の業務や周辺事情を良く知らなければ出来ません。評価する者の負担になるため疎かになっているのかもしれませんが、社員の意欲を高めるためにはとても重要な事です。

 株価を維持し、経営を安定させるには短期業績を追うしかないという話を聞きます。本当にそうだとすれば、働く者にとってあまり喜ばしい事ではないと思います。明るい将来を感じながら働く事ができるようにならないものでしょうか。
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