小笠原 隆夫(経営コンサルタント)- コラム「同じような話なのに、相手の表情がまったく違った二つの場面を見て」 - 専門家プロファイル

小笠原 隆夫
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

小笠原 隆夫

オガサワラ タカオ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
ユニティ・サポート 代表
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同じような話なのに、相手の表情がまったく違った二つの場面を見て

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 目に留まった事 2017-04-25 08:00

 私は自分の気分転換も兼ねて、カフェを移動しながら仕事をすることがあります。同じ場所、誰もいない、静かだからといって、必ずしも落ち着くわけではありません。場所が変わるとやっぱり気分が変わって、仕事がはかどることもあります。


 こんなことでお店などにいる機会が増えると、特に聞こうとはしていなくても、周りの人の会話がついつい耳に入ってきてしまうことがあります。意外に大きい声で話している人も多いので、嫌でも聞こえてしまうのです。


 そんなある日のこと、まったく別グループの男性同士二人と女性同士二人が、どうも似たような関係で同じような内容の話をしていました。それぞれ片方の人が、お相手を「うちの会社で働かない?」と誘っているような場面です。

 そこで、同じような話をしているのに、こんなに相手の表情や雰囲気が違うものかと思ったエピソードです。


 まず女性同士のペアですが、たぶんエステサロンのオーナーらしき女性と、そこで働くことを考えている、今はまだ学生らしき人でした。

 女性オーナーは、にこやかに相手の話を聞きながら、自分のお店の雰囲気の良さ、働きやすさを話していましたが、家庭を持ってからの仕事の話になった時に、「自分の専門とする仕事をしっかり身に付けて、日常は男性に依存せず、いざとなった時に支えてあげられるようにすると良い」と言っていました。

 男性同士で話していても、あまりこの手のニュアンスの話は出てきませんし、仕事に自信を持っている女性ならではのたくましさを感じました。話を聞いていた学生さんも納得した様子で、これからもいろいろ前向きに考えるのだろうと思いました。


 一方、男性同士のお二人は、たぶん何かの営業職の取りまとめをしているとおぼしき人と、そこで働くかどうかを迷っている若者という関係のようでした。

 基本的にはどんな仕事ぶりかという説明ですが、その話し方がどうも勧誘っぽく、「最後は自分次第だよ」などと言ってはいるものの、相手の本音を探りながら駆け引きしている様子がありありと見えます。

 その様子から、入社させると自分に何らかの金銭的メリットがあるようです。純粋に相手のために話しているというより、自分の成績のために話しているという印象で、はっきり言ってしまえば少々うさんくさい感じがしました。話を聞いている若者は、最後まで不安そうな表情でした。


 同じような構図で同じような話なのに、なぜこんなに印象が違ったのかということですが、同じような関係の組み合わせに見えてはいるものの、大きな違いとして思ったことが二つあります。


 まずは「立場の違い」です。

 やはりお店のオーナーとして、自分で人を雇おうとする人と、まとめ役ではあっても雇われていて、うまく口利きするとお金がもらえる人とでは、その立場は大きく違います。振る舞い方が違うのは当然かもしれません。


 もう一つは「コミュニケーション能力の違い」です。

 この違いが大きいと感じましたが、ここでの最も大きな違いは、相手の立場に立って話したか、自分の都合が中心で話したかの違いです。相手の立場を考えて話ができるかどうかは、良いコミュニケーションの大きな要素の一つですが、これができるかできないかというのは、やはりコミュニケーション能力の違いがあるということでしょう。


 ついでにもう一つ、「男女の違い」もあるのかもしれません。

 このときは、女性同士のお二人には前向きさやたくましさを感じましたが、男性同士のお二人からそれを感じることはありませんでした。最近の企業の現場でも、女性の方にポジティブさを感じることが増えている気がして、やはり何か違いはあるのだと思いますが、これは男だから女だからということではないのかもしれません。


 こうやって、同じようなことを伝えようとしているにもかかわらず、相手の立場を考えて話せるかどうかで、相手や周囲に与える印象は大きく変わってしまっています。良いコミュニケーションが成立しないと、せっかくの話も良い方向には進みづらくなってしまうでしょう。


 どんなに対決的な場面があったとしても、相手の事情を考えた上でのコミュニケーションは、やっぱり重要だと思った出来事でした。



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