上津原 章
ウエツハラ アキラグループ
資産運用は続けることに意味があると、思いたい。
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日本経済新聞の12月23日号一面記事によると、
日本のシニア層の金融資産は20年間ほとんど横ばいで推移しています。これに対して、アメリカのシニア層は20年間で3倍に資産を増やしています。(複利計算で年利5.6%)日米の統計資料には少し違いがあるのですが、2000年のITバブルや2008年のリーマンショックを経た20年であることから考えると、日米の格差を認めざるを得ません。
日本では、
人生経験豊富な方であっても、時流にあった銘柄やすぐに儲かりそうな銘柄を金融機関に勧められるままに投資し失敗します。成功体験よりも失敗経験が若い方へ広まってしまいます。あと、タイミング重視の短期間の売買によって、途中の運用益に税金を2割強取られてしまうため、利子が利子を生む複利効果が十分に得られません。
これに対して、アメリカでは、
確定拠出年金(401K)の普及によって積立による長期投資が当たり前のように広まっています。積立等による時間分散、ニューヨークダウ等の株価指数に連動する低コストの投資商品を含めた幅広い資産運用の選択肢、そしてファイナンシャルプランナーによるライフプランを土台とした継続的な助言。いろいろな要因があって、日米格差ができているのでしょう。
クリスマスの日経平均は、
19,155円75銭と、2万円を割り込み今年の最安値でした。マスコミから聞かれるのはアメリカの話ばかりで、日経平均採用銘柄225社全体が、会社のブランド価値を無視した資産価値で買いたたかれていたことには触れられません。目先の株価ではなく、真面目に頑張っている会社に投資をしている方からすれば、アメリカの話よりも日本が安く買いたたかれていることの方が問題です。
資産運用の世界では、
今の花形ではなく、数十年後でも通用する地道な銘柄が大輪の花を咲かせたりします。数年前は、日本のお得な銘柄を外国人投資家が積極的に買っていましたが、今はその反対です。どんなにお得な銘柄でも、他の投資家が気付かなければ下がったままです。私たちは、もう一度お得な銘柄を探す時に来たと感じます。
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