大黒たかのり(税理士)- コラム「平成28年確定申告 主な改正10項目」 - 専門家プロファイル

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オオグロタカノリ
( 東京都 / 税理士 )
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平成28年確定申告 主な改正10項目

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税金 2017-01-20 10:46

1)リストリクテッドストック


外資系企業でよくみられる、特定譲渡制限付株式、通称リストリクテッドストック(RS)。

 

平成28年分の確定申告より、譲渡制限が解除された日の価額が経済的利益の額とされました。

 

付与され、譲渡制限がついたままの状態では課税は行われません。


 

2)先物取引


平成28101日以後、個人が行う先物取引で、源泉分離課税、損益通算、繰越損失の対象となる先物取引から以下の取引が除外されました。以下の取引は総合課税となります。

商品先物取引業者以外の者との取引

金融商品取引業者のうち、第一種金融商品取引業者以外の者又は登録金融機関以外の者との取引


 

3)公社債等の譲渡 非課税の廃止


平成2811日以後、公社債、公社債投資信託の譲渡が非課税ではなく、株式等と同様に分離課税となります。

 

譲渡損失の損益通算や繰越控除もできます。


 

4)公社債等の利子 配当金課税


平成2811日以後、特定公社債、公募公社債投資信託の利子等が上場株式等の配当金と同様に扱われます。


 

5)株式等の譲渡所得の計算


平成2811日以後、株式等の譲渡所得の計算は、上場株式等(含む特定社債、公募公社債投信)とそれ以外(主に非上場)の株式に区分して計算します。

 

両者で通算はできません。


 

6)上場株式等の繰越損失の損益通算及び繰越損失


平成2811日以後、対象となる上場株式等の譲渡の範囲に、国外転出時課税制度又は贈与時課税制度の適用を受けた譲渡も含まれます。


 

平成27年以前は適用対象外です。

 

7)給与所得控除 上限の引き下げ


平成28年分の所得税については、給与収入1200万円以上の場合、245万円から230万円に引き下げられました。


 

8)国外扶養親族がいる場合の添付書類の義務化


扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除、障害者控除に該当する非居住者の親族がいる場合、親族関係書類及び送金等の書類の添付又は提示が義務となります。

 

ただし、年末調整等においてすでに上記の書類を添付又は提示している場合は除きます。


 

9)減価償却


平成2841日以後取得した建物附属設備及び構築物については、定額法による減価償却になります。

 

定額法は選択できません。


 

10)空き家の3,000万円特別控除


相続等により、被相続人の居住用家屋及び敷地を取得した相続人が、平成2841日から平成311231日までに、一定の譲渡した場合は、居住用財産の譲渡とみなして、3,000万円の特別控除を適用できるようになりました。

 

ただし、譲渡対価が1億円を超える場合は適用がありません。

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