高荷 智也(備え・防災アドバイザー)- Q&A回答「まず死なない環境を用意することから、水や食料はその後です。」 - 専門家プロファイル

高荷 智也
備え・防災は、日本のライフスタイル。

高荷 智也

タカニ トモヤ
( 静岡県 / 備え・防災アドバイザー )
ソナエルワークス 代表
Q&A回答への評価:
5.0/6件
サービス:1件
Q&A:9件
コラム:13件
写真:2件
お気軽にお問い合わせください
※ご質問・相談はもちろん、見積もりや具体的な仕事依頼まで、お気軽にお問い合わせください。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

地震対策を始めるときには、まず何から行えばよいか?

人生・ライフスタイル 防災 2012/02/23 05:22

2011年の東日本大震災以来、地震が多すぎて不安になります。自分のところだけは大丈夫だろうと思っていましたが、何かしらの対策をするべきかと最近悩んでいます。

ホームセンターなどに行くと、水やカンパンであったり、突っ張り棒や消火器が並んでいる特設コーナーがあるのですが、まず何から手をつければよいのか分からず、結局購入することができません。

地震対策は、何から始めればよいのでしょうか?

fujipiさん ( 静岡県 / 男性 / 34歳 )

まず死なない環境を用意することから、水や食料はその後です。

2012/02/23 05:25

fujipiさんこんにちは。
最近は地震の数も以前と比較してずいぶん多くなり、不安が多いですよね。


さて、地震の対策には優先順位があります。
1)死なない環境作り
2)早い生活再建の準備

地震対策といえばまず水とカンパンを想像しますが、地震で餓死するというのはきわめて希なケースです。災害大国日本の場合、少なくとも3日間待てば何かしらの支援を受けることができます。3日間であれば飲ず食わずでも死ぬことはありません。

被災者の体験談から選りすぐった防災グッズを用意しました。地震で大変な思いをした人が本当に役立ったと語る道具。これはいずれも、地震で「死ななかった」人の話です。もちろん地震で死ななかった場合は大切な要素ですが、死者には水も缶詰も不要なのです。

考えるべきは、地震で亡くなった方、または大けがをした方の話、きっと考えたであろうことを想像し、それを元に今後の対策を考えること。まず地震の「揺れ」で死なないこと、そしてその後の付随災害(津波・土砂崩れ)で死なないこと、さらにけがを避けること、この順番で対策を考えることが鉄則です。

■死なない環境作り
1)耐震補強
2)家具の固定
3)ガラスの飛散防止
3)扉の固定
4)非常持ち出し袋

(※非常持ち出し袋は、家が海や川の近く、崖の裏側、木造住宅の密集地など、津波や土砂崩れや火災に襲われやすい地域で必要な準備です。とりあえず走って逃げる際に最低限必要な物、だけを入れておきます。避難所へ持って行くような物とは全く別物の準備です。)

優先順位が高い物が終わってから、低い方を行います。家がつぶれてしまえば家具の固定に意味はありません。食器棚が転倒する状況で扉の固定は無意味です。ガラスが散乱する部屋から、安全に非常持ち出し袋のところまではたどり着けません。


この優先順位を考えて対策をとるようにすれば、無駄にはならないはずですよ。

プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム写真