石橋 大右
イシバシ ダイスケタウン全体で導入した環境ビジネスで入居者の負担を軽減するビジネスモデル
-
建売住宅やマンションの購入では、そこにどんな設備があるかは購入を決める大きな要素のひとつでしょう。設備が充実している高付加価値の住宅であれば、それだけ購入意欲が増します。
そのため建売住宅やマンションの設備に太陽光発電システムを取り入れる住宅は増えてきていますが、もっと規模を大きくしてタウン全体で太陽光発電システムを導入するところも生まれてきています。
太陽光発電パネルの価格が下がって導入費用が小さくなってきているとはいえ、導入には未だ数百万円の費用がかかるため、今も費用の負担の有無が導入の決め手となっています。
しかし住宅一軒に導入できる太陽光発電システムは限られています。太陽光が十分にあたるかといった立地はもちろん、屋根の形状などによって太陽光発電パネルの設置できず、導入しても小さな容量になってしまう場合があります。それに対してマンションや連棟式の建て売りの場合、屋根などのスペースをいっぱいに使って大きな容量の太陽光発電システムを導入することが可能です。
そんな連棟式の建て売り区分所有のタウンハウスの中に、売電費用で管理の費用を賄うタウンハウスが生まれてきています。売電費用を各住戸の管理費、そして修繕費用にあてることによって、購入者の負担を軽減しようというのです。タウンハウスでの太陽光発電システムの導入は、管理組合で売電費用の維持管理を行うことによってダウンの資産価値の維持することができるほか、街の景観にも寄与することができるというメリットがあり、「スマeタウン」という名前で全国に展開を始めています。
桑名市で導入した、「スマeタウン」のプロジェクトでは、4棟の建物で導入した太陽光発電システムで、その発電量は合計93.6kWとなっており、20年間で約4671万円の収益を見込むことができるという計算になっています。この売電収益を管理費・修繕積立費にすることによって、管理費の負担が大きく軽減します。
今後、エコで住人の負担の少ないタウンハウスは、新しい街作りとして今後も全国で展開していくでしょう。