田中 紳詞(経営コンサルタント/ITコンサルタント)- コラム「アンチウイルスソフトは、何がいい?」 - 専門家プロファイル

田中 紳詞
業務システムからモバイルまで、IT業界の無差別格闘家

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タナカ シンジ
( 東京都 / 経営コンサルタント/ITコンサルタント )
株式会社Exciter 代表取締役/主席コンサルタント
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アンチウイルスソフトは、何がいい?

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IT全般 2014-02-27 20:05
もはやPCには必須となった、アンチウイルスソフト。

一昔前であれば、「そんなの要らないよ。考え過ぎ。」という方もいましたが、この20年近くの間で良くも悪くもウイルス被害が身近なものになったせいか、今ではすっかり浸透しました。

さて、どんなものを使えばいいのでしょう?

守る端末で取り扱うデータは、個人用だけか、仕事用もあるか。

まず、一番最初の判断条件は、コレです。

例えばウイルスに感染し、データが漏洩したとして、それが旅行先で撮った写真や子供の動画だけであれば、問題は問題ですが、訴訟や賠償など差し迫ったリスクはありません。

しかし、仕事用のデータも取り扱う場合は別で、私物のPCからデータが漏洩し、取引先の情報や自社の機密情報が外部に出てしまった場合、クビにならずとも居づらくなって仕事を辞めざるを得ないことになる可能性もありますし、下手をすると会社自体の存続も危ぶまれ、場合によって個人名で訴訟を受けてしまうかもしれません。

それを考えると、私物のPCで仕事用のデータを取り扱わないことが一番ではありますが、私物の業務利用(BYODといいます)も進んできているご時世ですから、そう言ってばかりもいられません。

※もちろん、有名どころを使ったからといって100%の安全が保障されるわけではありませんが、やはり有名どころのアンチウイルスソフトを利用し、認知度が低いものや無料のアプリは避けた方が無難と言えるでしょう。

守る対象は、PCか、スマホやタブレットか。

PCであれば、どこでも売っていますし、色々な選択肢があります。
よくわからなかった場合、とりあえず有名どころを使っておけばokと言っていいでしょう。

PCの場合は多くの場合アンチウイルスソフトが同梱されていますので、まずはそれを使っておけば問題ないでしょう。

最近のアンチウイルスソフトは最新の状態に更新できる期間が2年間などの期間が区切られていますので、知見が深まってきたら別の製品に乗り換えてもよいでしょう。

しかし、スマホやタブレットの場合はどうかというと、歴史が浅いこともあり、まだPCほど浸透していないように思えます。

スマホやタブレットでは利用するアンチウイルスソフトも違いますし、CD/DVDなどのメディア形式であるのかダウンロード形式であるのかなど、供給される形態も異なります。

基本的には「製品による」の一言ですが、まだコレといった答えが出るステージではないのかもしれません。

なお、一言で「スマホやタブレット」と言っても、大きくはWindows系、Android系、iPhoneやiPadなどのiOS系があり、次の項で触れたいと思います。

スマホは、iPhoneか、Androidか、Windows Phoneか。

まずWindows系でいえば、要は普段使っているWindowsと基本的には同じ考え方で構いません。

iOS系は、もちろん絶対ではありませんが、内部的なデータ管理の違いや、そもそも制限が多いなどの背景から、この中では相対的に安全度が高いとされており、そのため、iOS系では現状アンチウイルスソフトは不要という意見もあります。

そのため、いわゆる脱獄行為をしない場合に限りますが、認知度の低いあるいは海外産のアプリを手あたり次第インストールしたりしない限りは、しばらくの間は過敏にならなくてもよいのではないかと考えています。

それに対し、Android系は自由度が高いといわれる反面、色々できてしまうために危険だという評価があります。

これが事実であるか否か、その通りだとした場合にどの程度リスクがあるのかは、定量的な統計により明確になっているわけではありません。
仮に何らかのデータがあったとしても、歴史の浅さゆえにサンプル例が充分ではないでしょう。


ただ、色々な制約がiOSより少ないことは事実ですし、また、WindowsとAndroidを比べた場合、明確な根拠はありませんが、単純に歴史の差、セキュリティ対策を行ってきた年数やそこから生まれたと思われる知見の差という意味では、Windows系の方が、やや安全度は高いのではないかと考えています。

で、結局、何を選ぶ?

アンチウイルスソフトは外敵から身を守るという性質上、どんな対策をしても、しなくても、外敵次第であるため、手間や投資の効果がわかりづらいものです。

また、使い方にも大きく依存しますので、万人に対して「コレ!!」という鉄板なセオリーがあるわけでもありません。

ただ、一つ言えることは何かあってからでは遅いということで、アンチウイルスソフトを導入する、状態を細心に保つということは、殆どの場合では必須と言ってよいのではないかと考えています。

私はIT機器を利用する以上は何らかの対策を取るべきであると考えていますが、どうしてもお金を使いたくない!という方は、AvastやKingsoftなどの無料ソフトもありますので、無防備でいるくらなら、導入した方がマシかと思います。

基本的に、無償のものは有償のものの機能限定版であったり、サポートの有無、サポートの品質に疑問符がつくケースが多く、有償のものを選んだ方が無難でしょう。

具体的な製品名でいえば、トレンドマイクロ社のウイルスバスター、ノートン社のノートンインターネットセキュリティ、カスペルスキー社のカスペルスキーなどが有名どころですが、その中でも最強の呼び声が高いのは、ESETです。

ウイルス対策ソフトの性能として最も重要なポイントは、「未知のウイルスをどれだけ検知できるか」です。

要は、既知のウイルスは検知ができて当たり前の話であって、日々生まれてくる新たな脅威にどれだけ対応できるか、ということです。

ESETは遺伝子技術を応用したロジックを採用しているとのことで、未知ウイルスの検出機能が他よりも高いという報告があります。

もちろん他のソフトではダメだという話ではありませんが、何がオススメか?と聞かれた時は、ESETかカスペルスキーと答えています。
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