松井 千恵美
マツイ チエミ箏と琴と古代の「こと」は男性が弾いていた!?
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こんにちは!
お箏の麗華です
箏と琴は奈良時代に中国から伝来し、平安時代に貴族達が箏と琴を愛好したことは前述しましたが、実は日本には古代から「こと」が存在していました。
日本の古代の「こと」は各地の遺跡で発掘されており、それを見ると弥生時代後期には「こと」という楽器がすでに存在していた事が分かっているそうです。
形や大きさは様々だそうですが、総じて膝の上にのせて弾くほどの物との事です。
その「こと」は古事記の中で記述されており、
古事記の中の「根の堅州国(かたすくに)」で大国主命(おおくにぬしのみこと)が須佐之男命(すさのおのみこと)が居眠りをしている間に、その娘を背負って奪い逃げるというところで、須佐之男命の持っていた太刀、弓矢、「こと」を一緒に持って逃げるという内容が記述されており、太刀や「こと」が権力の象徴であることを示しているそうです。
また仲哀天皇が熊曾征伐のために筑紫へ行き、香椎宮で神託を聞こうとして「こと」を弾くという記述もあり、このことからも「こと」は天皇自ら弾く楽器で、神聖な楽器であったことが分かってます。
そして大和朝廷による国家統一がなされ、権力が確立されると、「こと」の神聖な役割は失われ歌や舞の伴奏楽器として使用されるようになったとの事です。
この事から、古代の「こと」は権力者である天皇等の男性が所持し演奏していた事が分かります。
その古代の「こと」が歌や舞の伴奏として使用されるようになると、音楽的機能も求められ、そして奈良時代に中国から伝来した「箏」と「琴」から刺激を受け、次第に改良されて「和琴」になったとのことです。
「和琴」は現在、雅楽に使用されてます。
私も宮内庁の式部職楽部の「雅楽演奏会」で拝見、拝聴させていただきました。
撮影は出来ませんでしたので、その時のパンフレットからです。
次回は宮内庁の雅楽演奏会をお伝えしますね
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