2019年3月のソニー銀行金利と今後の見通し
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、3月は固定の基準金利7年以下が全て低下しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、3月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが必要です。
一方の固定金利ですが、中心となる基準金利の固定10年は前月比横ばいの1.940%、20年超の最長期間の基準金利は前月比横ばいの2.514%となっています。(基準金利から適用金利が定まります)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、1月下旬から2月上旬にかけては、長期金利が0%を中心に推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利は横ばいとして、長期固定金利の指標となる長期金利も低位安定の展開となりそうです。
米政治の混乱、米中貿易摩擦の行方、欧州経済の減速など、世界的にリスクを避けるリスクオフムードが続いています。これを受けて、長期金利は再度マイナス圏で推移するなど、現在は長期金利が上昇する気配はありません。
上記の問題はすぐに解決するとは言い難く、さらに日本企業の決算が下方修正される事態が続くと、さらなる長期金利の低下も想定されます。
ただし、長期金利の低下は現在の長期固定金利にかなり織り込まれたと考えられるため、3月の他行の長期固定金利は横ばいか多少低下の可能性が高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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