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不良債権予備群 増加中
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こんにちは、東京港区で会計事務所をしている、公認会計士の 森 滋昭です。
「東京商工リサーチが8日発表した2011年上期(1~6月)の倒産件数(負債総額1000万円以上)によると、6月末までの震災関連倒産は173件に」になるそうです。
一方で、「上期の倒産件数は6523件と2年連続で前年同期を下回った。」とのこと。
(SankeiBizにより)
震災の影響よる一部倒産が増えているものの、日本全体としては、政府の緊急保証制度や中小企業金融円滑化法の施行などの効果がでて小康状態にあるようです。
しかし、この平成23年3月末で、中小企業金融円滑化法の申込(いわゆるリスケですね)は、前年から30兆円増えて、48兆円にも上っています。
(中小企業金融円滑化法に基づく貸付条件の変更等の状況について(速報値) 参照)
そして、この48兆円は、銀行の決算書上では不良債権として扱われていません。
(ちなみに、銀行の決算書上、不良債権は、この3月末で約7兆円と、ほぼ前年と変わらず。)
つまり、約7兆円の不良債権とは別に、急激に増えた不良債権予備群が、48兆円もあるということです。
特に地銀は、貸出金の10%にものぼっています。
今、地方を中心に、不良債権予備群が増えています。
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