杉本 まき
スギモト マキイメージ療法 壺の中の女の子
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前回のコラムでご紹介した、壺のイメージ療法
中に入っていたドロドロの女の子のお話です。
その方は男性で、精神科でうつ病と診断されている方でした。
初回から何回か通常のカウンセリングを行いましたが、どうも問題の本質の部分が出てきません。
このままだと、そこまでいくのに時間がかかるなと思い、イメージ療法を試すことにしました。
男性はイメージ療法は苦手という方も多いので、どうかなと思いましたが、試すととても上手にできることがわかったので、そのまま進めていきました。
それで、いつものように壺を思い描いて中を覗いてもらうと、その中には小さな女の子がいる、しかもドロドロに汚れているということだったのです。
私は、「何だろう?もしかして水子さん?」などという考えが頭をよぎりましたが^^;
「その子を外に出してあげられますか?」と聞いたところ、できそうだと言うので「壺の外に出してきれいにしてあげてください」とお願いしました。
すると「できました」と言うので、「では、何をしてほしいか聞いてみてもらえますか?」とお願いすると
「『家に帰りたい』と言っています。お母さん、お父さんは?と聞いたら、『いない。でもいいの』と言ってすたすた行ってしまいました」と。
小さな女の子がでてくると、普通は一緒に遊んでほしいとか、お人形さんとか食べ物がほしいとか、抱っこしてほしいとかいうことが多いのですが、一人でお家に帰るというのはとても珍しいケース。
しかも、お父さん、お母さんいない。。
「なんだろうな・・・」と不思議に思いながら進めていくと、その理由はその後に行ったインナーチャイルドのワークでわかりました。
その方は旧家の長男。小さい頃から”男の子だから””家の跡取りだから”とものすごく厳しく育てられたそうで、それはまるで軍隊のようだったと。
そのお話を聞いて、なるほどと納得できました。壺の中の女の子は、おそらく彼の女性性の部分だったのではないかと。
人は男性でも女性性を、女性でも男性性を持っており、性格的、精神的に安定するにはそのバランスがとても大切だと言われています。
それが、男性性の部分ばかりを求められて育ったので、彼の中の女性性は育つことができず、しかも虐待に近いような状況だったので、その部分がドロドロというようなイメージで表現されていたのではないかと。
彼の中の女性性だと考えれば、お父さん、お母さんがいないというのもうなずけます。
その方の女性性はイメージ療法の中で解放されましたので、その後だんだんと成長できるはず。しかも一人でも大丈夫とスタスタ行ってしまうくらいですから、彼女は結構強いようです。
通常のカウンセリングの中では、ご両親のことを聞いても、別に恨みもないし普通ですとおっしゃっていました。
ですが、このイメージ療法がきっかけで、本人も気づいていなかった問題の本質的な所、親との関係が根本にあったことにご本人が気が付かれたのです。
このようにイメージ療法を使うと、会話で行うカウンセリングの7,8回分を一気に行うことができることがあります。そのうえ、問題の本質的な所にスムーズに入っていけるのです。
そしてなにより、無意識=潜在意識はとてもかしこく、まだ心の準備ができていない、今そこにさわると症状が悪くなるというようなことは出してきません。
本当に本当に不思議なのです^^
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