大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
宿題無用論が生んだ [えいごの宿題]
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宿題は役に立たない。
この数年、こんな議論がカナダ・アメリカの教育界で盛んです。
科学的研究の結果を受け、宿題を出さない方針の学校も増えて来ました。
特に日本でよく見られる宿題。 個人の理解度を無視、全員に授業の復習を強いる宿題。
こんな宿題は、生徒の知的能力の発達に効果がないどころか、害にもなるとの結果が出ています。
カナダのど真ん中、サスカチュワン州の小さな町のK-12スクール(幼稚園から高校3年生までが一緒に通う学校)の校長先生がこう言ってました。
「宿題は出さない方針。 効果がないことが科学で証明されているからね。 家では、リサーチをしたり、本を読んでCreative に考えたりするよう生徒を励ましている。」
「この学校での授業も、完全に個人主体で一斉の授業は余りやらないよ。 学習とは個々の生徒が自分のペースでやるものだから。 カナダの学校はほとんど今この方針で教えていると思うよ。 宿題無用論にはまだ全員賛成というわけではないけど、個々の能力無視の一斉授業なんてやってる学校は、化石時代の学校だよ。」
日本の子供たちみんなをこの学校に連れて行きたくなりましたよ。
ホームステイでこの学校に通ったうちの生徒たちはみんな、「帰りたくな~い、ここに通いた~い!」
校長先生は「宿題無用論」への異論についてもこう述べました。
「授業でやったのと同じことを家で何度も書いたり、問題をやったり・・・そんな宿題はほぼ全員一致で反対。 これは常識。 でも今度はそれに変わる Independent (生徒が個人で家でやる勉強)学習の方法に色んな意見があるんだよね。」
そのIndependent 学習の方法について、2011年にまたまた興味深い研究結果が Journal College Science Teaching に発表されました。
Online Homework, Help or Hindrance?
授業のあと、オンラインプログラムを使った宿題をする。 これって、役に立つ? それとも学習の妨げ?
結論: 正解率が飛躍的に上がりました。 以前よりかなり効率よく問題解決出来るようになりました。
オンラインプログラムで宿題をした生徒の反応:
「2度目の練習で、間違いがなくなった!」
「最初はわからなくても、とにかくやってみた。 そのあと繰り返してやるうちに正解率があがったよ!」
「最初に間違えたあと、なぜ間違えたかよ~く考える機会がいっぱいあった。」
「前より勉強するようになった。」
「詰め込みの暗記じゃなく、ひとつひとつ理解出来た。」
などなど。
このようなオンラインの宿題の一番の効果は、子供にIndependent Thinker としての芽が育つことです。
自分で考え、自分の間違いを分析し、正解出来るようになる。
私自身も、脳・発達・教育・言語心理学の研究を通じ、まったく新しい教育法、まったく新しい宿題の効果に注目して来ました。
日本人がどうしても理解できない英語の学習に使えないかな?と。
受け身で、与えられる教材に沿って覚えるしかない日本の英語教育に使えないかな?と。
「これを発音して。」「この単語を覚えて」「このフレーズを繰り返して」・・・・・・。
余りにもDependentな日本の教育。
よし!Independent Thinker を育てよう!
日本の子供の脳に Independent Thinker の芽を作るオンラインプログラムを開発しました。
カナダの数学専門家とのCollaboration です。
Big John Math Beginners [えいごの宿題]
オンライン授業を見て、オンラインプログラムで宿題。
コンピューターがどんどんfeedbackを返してくれます。
何度も何度も自分の間違いを確かめて、満点取れるまで。
満点取れたら、次はタイムに挑戦。
今治教室には生徒の記録が壁一面に貼られています。
「あ!抜かれた!」「やばい! 速い!」
All Aboutからは特別Print & Web Based もサービス提供中。
オンライン授業を見たら、次は紙問題。
鉛筆でよいしょよいしょと。
添付、郵送またはファックスで私が直接添削。
(カナダの数学専門家にもコメントもらいますよ。)
たんまりアドバイス。
そのあとオンラインプログラムで「宿題!」
英語理解の芽が育ちます。 むくむくと。
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