大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
「日本はわけのわからない悪い国」コールがなぜか起こり終わろうとしている2018年
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2019年明けましておめでとうございます。
子供の頃には、2000年が来るなんて想像もしていませんでしたが、もう2019年なんですね。
と言っても、ここカナダ・アルバータ州ではまだ2018年。
時差のせいで、まだ大晦日やってます。
とうもろこしヘアーのトランプアメリカが世界をかき回し、それを止められないアメリカのだらしなさにため息をついた世界。
2019年はどう変わるのか、秩序が戻ってくることを期待したいです。
が。
最近のアメリカ・カナダメデイアの日本の取り上げ方が少々おかしいです。
トランプの「自分のみが正しい!」と嘘を突き倒す姿に「自分もやってみよう!」とでも思ったのでしょうか。
それとも、やはり白人国家のおごりなのか、西洋のルールこそが世界の民族が従うべき最も優れたルールだと強調したいのでしょうか。
自信を失いつつある西洋社会の本音を見たようで、「あれ?自信がなくなったらまた日本叩き?」とも思えるニュースがおおみそかのNew York Timesを飾っています。
日産のカルロス・ゴーン逮捕と、その顛末はここ北アメリカでも大きく報道されています。
ゴーンの娘たちの日本の法律批判もそのまま不平等条約みたいに掲載していることです。
・拘置所は固いふとんしかない
・マットレスを入れてくれない
・本は検閲され、紙・鉛筆持ち込みは禁止
・保釈は拒否され
・体重は大きく減り
・オウム真理教のサリン殺人事件で逮捕された犯人と同じような独房に入れられている
・娘のボーイフレンドと会うために東京に戻ったのに、そこで逮捕なんてひどい
・有名寿司店(ミシュランランク)を予約していたのに、逮捕のせいで行けなかった
・今回の逮捕は日産がゴーンを追い出すために仕組んだこと
・娘の自分たちまでもが、日本をすぐに離れないといけなくなった
などなどなどなど
New York Timesがゴーンの娘の言い分をそのまま「パパが不当逮捕された!」ストーリーに仕上げている感を持ち、「おいおい」でした。
日産とゴーンとの関係、本当にゴーンは何をしたのかは、今後判明していくことだと思います。
日本の法律に文句を言う前に、ゴーンのように法外な報酬を日本で受け取り、日産から世界の数カ所に豪華な家を用意させたりする前に、もっと日本の法律も日本の事も知るべきだったのでは?
抜け道が通用するだろうと思ったのに、実は甘かったとわかった瞬間に、家族が日本を非難轟々、外国メデイアにまで訴え「日本の法はおかしい」と騒ぐ態度にはトランプと同じレベルを感じます。
先日のコラム「日本人留学生はカナダの法律に従い、日本に来たカナダ人は日本の法律に文句を言う」でも、述べました。
「西洋のシステムこそが最高で、アジアの小国の日本の作った法律は劣っておりとんでもない」と、自分の意志で日本に来、結婚し、子供をもうけ、離婚したカナダ人がカナダメデイア、政府を味方につけて騒いでいます。
このゴーンの娘たちの日本批判も同じレベルだと感じ、2018年最後の不愉快な風潮として書いてみました。
あ、ゴーンのフランスの友人たちは今回のゴーン逮捕のことを「真珠湾攻撃」と呼んでいるそうです。
日本叩きのたびに”Pearl Harbour”が最近よく使われるようになっているのも不愉快です。
単なる「奇襲」としかの認識がない白人が”Pearl Harbour”を使うたびに、日本非難を始めるたびに、こう返すことにしました。
大きな抑揚をつけ、相手の目をじっと見て。
“Remember Pearl Harbour?” (You understand what Japanese are capable of, don’t you?)
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