大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「カナダの私立高校St.Michaels School事件の新局面- カナダ留学事情」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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カナダの私立高校St.Michaels School事件の新局面- カナダ留学事情

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留学 大学・高校正規留学 2018-12-20 07:57

トロントのSt.Michael's 私立高校で、陰湿な事件が発覚し8名の高校生が逮捕されたのが先月のことです。

コラムでもご紹介しておりますので、これまでの経緯をご存知でない方は、まずお読み下さい。

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カナダの名門私立高校やボーディングスクール留学への警告

「このSt. Michael's College Schoolで起こったことは、氷山の一角でもあり、残念なことに最近の北アメリカの風潮でもあるようです。

カナダのみならず、アメリカの名門私立高校でも、Hazingと呼ばれる「いじめ」が大きな問題となっています。

金持ちの親に甘やかされ、金にいとめをつけず送り込まが生徒たちが、閉鎖的空間の中で新入生や異種の生徒に大勢でいじめを繰り返すHazingです。 

心理学見地からも、甘やかされ「お前は特別」と思い込まされ、経済的優位な家庭で育った子供たちは、「何をやっても自分が悪いのではなく、他に責任がある」と信じ込む傾向があります。

先日のアメリカ最高裁判事でもめにもめたBrett Kavannaughもその最たる事例です。

このような私立高校・ボーディングスクールに通うカナダの高校生にも、おそらくその間違った「特権意識」は横行し、今回の逮捕事件はそれを象徴していると思います。」

 

発覚後、次々に明るみに出た呆れる実態もコラムにてご紹介しました。

カナダのSt.Michael’s College School など私立高校留学への警告(2)

「カナダのカトリック系の私立高校、St. Michael's College School(トロント)で、学内での性的暴力事件のため6名の生徒が逮捕されたのが昨日。

新たに2名の追加逮捕が出たことより、更に衝撃だったのが、このようなHazingと呼ばれる陰湿ないじめは学校の「伝統」のように長年続いていたことです。

周りも見て見ぬふりをしていたことです。 

トロント市内に位置するSt. Michael's College Schoolに通う生徒たちは、制服に身を包み、何をするにも同じ高校の仲間と。

放課後はスクールバスに吸い込まれる群衆と化し、公立の高校生と交わる機会もない。

St. Michael's College Schoolのpartyに紛れ込んだ女子高校生との話では「コカインは日常茶飯事」「ハイになり乱痴気騒ぎ」「ハイになりすぎて排泄物を食べる輩も。。。」

 

その後も事件は大きな広がりを見せ、カナダの社会問題に発展。

カナダのSt.Michael’s College School など私立高校留学への警告(3)

「伝統ある名門とされる、カナダのSt.Michael’sでの陰湿なHazing(性的暴力を含む集団イジメ)が、ニュースに大きく取り上げられて約一週間。

問題は終結するどころか、指導部の辞任、他のカナダ私立高校からも「私も犠牲者」という声が上がり始め、国をあげての問題と化しました。(CBCニュース)

アメリカの主要新聞New York Timesも大きく取り上げるなど、名門と言われる私立高校の閉鎖的な異種を排除する体質が明るみに出て来ています。」

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カナダのCBCニュースが伝える社会を揺るがす、その後の経緯です。

新たな逮捕者(15歳)、また前に逮捕されていた6人の生徒たちも捜査が進むにつれ、再逮捕に至りました。

逮捕された高校生達は、性的暴力と暴行の容疑で裁判を受けることになっています。

 

この学校内で最近発覚しただけでも8件の事件が起こり、関与した8名の生徒が退学となり、校長他1名が退陣。

学校は”respect & culture”という委員会を立ち上げ、夏までに報告書をまとめるとのことです。

学校が誇っていたバスケットボールは今学年は自粛、フットボールは引き続いて来年もキャンセルするようです。

 

今後裁判が進むにつれ、このような社会から隔離された閉鎖的学校の中で、陰湿に続いていたイジメ犯罪が更に明るみに出ることと思います。

 

これが、トロントのこの学校だけの問題ではなく、カナダ・アメリカ社会全体に蔓延する名門と言われる私立高校の汚い内情です。

これでも「私立高校留学」を希望しますか?

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