大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「カナダのホストファミリーの経済事情 - 借金に喘ぐ懐具合」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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カナダのホストファミリーの経済事情 - 借金に喘ぐ懐具合

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留学 ホームステイ 2018-12-15 07:15

年末のカナダニュースがこぞって書いているカナダの裏事情をお届けします。

「カナダ高校留学の実態」に関しては、今年は余りいいニュースがありませんので、せめて年末には前向きな情報をと思ったのですが。

残念ながら、カナダ家庭の苦しい経済事情がかなり大きく報道されていました。


カナダの家庭の危機的な経済事情は、留学生たちが毎日を過ごすホームステイの現実に大きく影響して来ます。

今後、また現在カナダ高校留学中の子供さんをお持ちの方は、厳しい目でホストの様子を見張る必要がありそうです。


(CBC ニュースより

Canadians owed nearly $1.78 in credit market debt, which includes consumer credit and mortgage and non-mortgage loans, for every dollar of household disposable income in the third quarter.


なんと!カナダの家庭は$1の収入に対して$1.78の負債を抱えているとのことです。

この割合は今年になりかなり上がっています。

クレジットカードでの買い物、住宅ローン、車などのローンが主な負債です。


仮に月の収入が$4,000(日本円で約¥350,000)だったとしても、その中から$7,120(約620,000円)で借金の返済をしなくてはいけない計算です。


(The Georgia Straitより)

Many Metro Vancouver residents have good reason to feel they're drowning in debt.

Vancouver leads the country in this dubious category at 242 percent, followed by Toronto at 208 percent.


あらら。

バンクーバーの事情はもっと深刻です。(それに続くのがトロントです)

$1の収入に対し$2.42の負債がある計算です。

月の収入が¥350,000あったとしても、借金の返済に¥850,000必要だということです。

_______________

じゃ、カナダの人たちは一体どうやって食いつないでいるのか、不思議ですよね。

そこに、魅力的な宣伝文句を並べて登場するのが「ホストファミリー募集」です。


「毎月一定の収入がありますよ。

かなりボロい収入ですよ。

2名以上留学生を取ると、もっとボロいですよ。」と。

_______________

他民族国家カナダでは、外国から勉強に来る留学生を珍しがり、特別扱いする心理はありません。

周り中が実に多種多様な人種の国ですから。


従って「留学生のホストファミリー」になる人達は、日本人への興味でも、文化交流への興味でも、子供好きということでもありません。

毎月決まって入るホームステイ費を生活費の足しにと、「留学生=お金」という魅力に惹かれる人たちがほとんどであることを、留学生の親は認識することが必要ですね。


その「ホームステイ費の足し」度合いの、カナダ人家庭の懐具合での割合がどんどん大きくなっている事態は深刻です。

先の数字をもう一度見てみましょう。

(特に留学生が集中するバンクーバーを例にとります。)


月¥350,000の収入のある人の月あたりの借金が¥850,000。

そこに留学生を二人入れるとホームステイ費収入が約¥155,000。

借金が¥695,000に縮む計算になります。

ま、焼け石に水に思えますが、それでも借金に喘ぐ人たちは必死でホームステイ費を狙います。

 

日本人留学生からのホームステイトラブル相談に多いのが:

食事の質が悪い、ない時もある(そりゃそうでしょうね、十分な食材を買うお金はないはず)

部屋が狭くて汚い(掃除や調度品にお金などかける余裕はない)

シャワーの時間を10分以内に制限される(水道代の高騰を恐れています)

洗濯は2週間に一度と言われた(水道代・電気代節約に目がつり上がっているようです)

送り迎えをしてくれない(ガソリン代高いです)


ホストの経済事情から見てみると、「なるほど、だからかぁ。」と納得です。


特に日本人留学生の集中するバンクーバー、トロント地域が一番危機的状況である事実により、今後もホームステイトラブルは頻発すると予想されます。

面白いのは、「安い授業料!」を謳い、留学生にはほぼ権利のないプログラムを大げさに宣伝しているノバスコシア。

ホストの経済状況は危機的のようです。

だから、必死で日本のエージェントを囲い込み、日本人からお金を取ろうと躍起になっているかと、改めて疑心が芽生えました。

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クリスマスシーズン真っ只中のカナダです。

ショッピングモールはたくさんの袋を抱えた人でごった返しています。

みんなカードで買い物をします。

横で見ていると「これ、本当にこの人払えるのかな?」と思うこともしきりです。


道路には、どでかいピックアップトラックが走り回っています。

農場の人とか、仕事にどうしても必要なら話はわかるのですが、普通の人が「デカイ、マッチョなトラック」に憧れて乗り回しています。

環境破壊などなんのその。

高価なピックアップトラックの宣伝も盛んです。

頭金なしよ〜、買って買って!と。


1年に3度くらいしか使わないでっかいキャンピングカーも多くの家で駐車されています。

そして! 海のない場所なのに、アルバータの人たちはでっかいボートを買うのが大好きです。ん?

こんな高価なおもちゃを、クレジットで買いまくるカナダの人たち。


借金が膨らむのは自業自得ですが、それを日本の留学生に払わせ、ろくな面倒もみない事態は、とんでもないです。

スクールボードが「ホストは借金のない家庭のみ」とかの規定を作ってくれたらどうでしょう!?

ま、それではカナダ全土のホスト数が10件とか。。。の結果になってしまいそうな、カナダ経済事情です。


カナダに子供さんを留学させる計画をお持ちの親のみなさん、「本当にこんな中に子供を送っていいものか。。」と熟考なさって下さい。

現在すでにカナダに子供さんがホームステイ中の方。

おそらく満足度は低いのではと想像しています。


スクールボードも、エージェントも当てにならなく途方にくれている方がいらしゃいましたらご連絡下さい。

出来る限りのお手伝いをさせていただきます。

日本の子供が適当に扱われているのは見るに耐えません。



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