大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「学校を卒業、就職し40年前後働く社会システムが当たり前みたいになっているのはどうしてですか?」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
カナダにいらっしゃい!

大澤 眞知子

オオサワ マチコ
( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
Super World Club 代表
サービス:1件
Q&A:116件
コラム:1,641件
写真:1件
お気軽にお問い合わせください
※ご質問・相談はもちろん、見積もりや具体的な仕事依頼まで、お気軽にお問い合わせください。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

学校を卒業、就職し40年前後働く社会システムが当たり前みたいになっているのはどうしてですか?

- good

迷子になった日本の教育 2018-11-22 08:48

やっぱり疑問に思える日本社会の「みんながそうするから」。

一度全部壊して立て直したらどうでしょう?

未来への希望がない若者にEmpathyを覚えます。


【質問】

 

学校に通って就職して40年前後働くっていう社会システムが出来てから1世紀もたってないのにどうしてそれが当たり前みたいになっているんでしょう。

家にお金がないので、語学系の専門学校を卒業し、フリーターになってお金貯めて、ワーホリ行って帰ってきてから就職しようと思ってるんですけど先生にも親にも猛反対されました。

 

【回答】


若者のほぼ全員が同じような疑問を持ってしかるべき日本ですね。

”Go with the Flow” 「みんなと一緒に流されよう、仕方ないから」が蔓延している中で、勇気ある質問だと思います。


日本で長い間クリティカル・シンキング思考法を指導し、現在カナダ在住です。

その生徒たちが 、こう言ってはため息をついていたのを思い出しました。


「小さい時から習い事に追いまくられ、深夜まで塾・塾の受験勉強で自分の時間もなく、大学に入ってほっと一息も束の間、みんな同じ服を着ての就活。 運良くどこかに就職出来たら、そこで自分の人生終わり。 長年働かされて死んでいく。」

一度しかない人生、こんな生き方はしたくない!と、日本を飛び出した生徒も数はかなりに上ります。

 

更に、今の日本の若者に嘆いてほしいことは、就職したらそれで安泰(?)ではなく、いつ首を切られるか、いつ会社がなくなるか、いつ自分の仕事がA.I.に取って代わられるか、戦々恐々としながらの人生ですね。

塾だ、習い事だ、有名大学だ、一流企業だと騒いで子供を駆り立てた親と同じような生活は望めない時代になったのに、未だに同じことを繰り返している日本が不思議です。


相談者のおっしゃるように、経済状況による教育格差も日本の大きな問題ですよね。

折角の教育制度も崩壊、塾に大枚を払わないと大学受験もままならない、べらぼうに高い大学の費用は国ではなく親の細いスネ任せ。

ここカナダでも日本の不思議な教育制度について、よく質問が飛んで来ます。


じゃ、みんなと同じ人生を歩むのを拒否して、自由に生きたらいいかというと、そこには大きな壁が立ちふさがります、残念ながら。


他より勝る能力が必要です。

社会に決められたのではなく、自分で決めた人生を歩みたい場合に絶対必要なこと


Autonomy(自治)と英語で呼ばれるこの生き方に必須なのはCompetence(他より抜きん出た能力)です。

そうでないと、社会の渦の中に巻き込まれ、溺れ、沈んでしまいます。


そこから考えて、あなたの計画していることには現実実が乏しいですね。

・語学専門学校では、自分のautonomyを貫くだけの能力は付きません

・フリーター経験ではその後につながるスキルの蓄積が出来ません

・ワーホリは将来へのプラスになるとは考えない方が無難です

単なる外国で暮らしたという経験のみが残ります

・上記3つの過程を経たあとの就職では、未来の日本ではおそらく底辺の仕事しか望めないと思います


小さな頃から自分を観察して来て、他の人より得意な分野は何ですか?

それを伸ばす方法を考えて下さい。

もともと得意なわけですから、すでに人より先を行っている分野です。

それを伸ばせる選択しを必死でみつけることですね。

大学に行こうが、外国に行こうが、目的は自分の能力を他より抜きん出たものにすること。


そうしたら「学校に通って就職して40年前後働く、社会では当たり前」の人生とは笑っておさらば出来ると思いますよ。

応援しています。


Good Luck!



プロフィール対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム写真