大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
クリティカル・シンキングとアメリカの9歳児
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日本からカナダ・アメリカになど英語圏への留学希望者に、常に、しつこく、強く忠告すること:最低、必ずクリティカル・シンキングとは何ぞやの知識を付けてから留学すること。
クリティカル・シンキングとは常に周りを観察し、その観察、経験、学んだ知識などを基に、周りで起こること、聞く事、読むこと、学校で習うことなどを批判的に分析して行くことです。
権威に対して、例えば、教科書、学校の先生、大人などに意義を唱えることがタブーの日本では、「なぜ?」という疑問詞自体も、余り聞く機会のない日本語です。
カナダやアメリカの社会には、隅々に至るまでクリティカル・シンキングが存在し、子どもたちは親のクリティカル・シンキングの影響を受けて育ち、学校では日々クリティカル・シンキングを学問にどう使うかの訓練を受けています。
そんな中に飛び込む「留学生」に必須なものは、クリティカル・シンキング以外の何者でもありません。
この能力がないと、学校でやっていることについていけないのは当たり前、日常の、学校のランチ時などの友達との会話にも入れません。
カナダ・アメリカの小学生・中学生・高校生たちの日常の会話にも、クリティカル・シンキング満開だからです。
アメリカの9歳児が見事なクリティカル・シンキング能力を見せつけていました。
トランプのクリティカル・シンキング能力欠如への大きな挑戦です。
アメリカでは、残念ながら、日常茶飯事となってしまった学校での銃乱射事件。
(トランプの悪影響も相当あると考えます。)
それに巻き込まれ、「将来結婚したいと思っていた」クラスメートを失った9歳の女の子。
トランプに手紙を書きました。
「乱射事件で結婚しようと思っていた友達を失いました。こんな銃の事件からアメリカの子どもを守って下さい。 どうやって守ってくれますか?」
さすが、クリティカル・シンキングの9歳。
具体的「こんな銃の事件からアメリカの子どもを守って下さい」
日本の子どもなら「日本を安全にするよう頑張って下さい」かな? 一体何を頼んでいるのか全く具体的でないです。
アメリカの9歳はたたみかけます「どうやって守ってくれますか?」
クリティカル・シンキングで重要なのは、まず、”Why”と”How”です。
どうやっての”How”も頻繁に会話に出て来ます。
日本人はこの質問に答えるのが悲劇的に苦手です。
具体的なHowが思い浮かばないようです。
“How”に具体的・明確、順序立てて答えられる能力のある人を、頭がいい人と呼ぶ国が、クリティカル・シンキングの国です。
(日本の政治家は失格! トランプは懲役刑ものの失格!)
さて、それにトランプから返事が来ました。
「私とFirst Lady の心はあなたと共にあります。 アメリカとアメリカ人の安全を守るのが私の仕事です。周りの人はあなたを愛していると覚えておいて下さい。」
読んだ瞬間、何かの雛形を写したような、内容のない手紙だと笑いがこみ上げて来ました。
日本でいつも見かけるような、雛形のような、またはセンター試験でよく見るような、何かダラダラ書いているけど内容がない手紙の見本を読んでいるようでした。
当のアメリカの9歳。
この返事を読んで、「どうやって “How”守るかを全然書いてない!」
もう一度手紙を書きました。
「学校の銃乱射事件を止めるために、私達にもいい考えがたくさんあります。乱射を生き抜いた子どもにしか出せない考えもあります。」と。
これに大統領が応えてくれたら、銃の事件がなくなり、死ぬ子どもも減るかも知れないとの期待を込めて、投函しました。
2週間後、また学校での乱射事件が起こり二人の子どもが死にました。
ホワイトハウススポークスパーソンのSanders(あの般若のようなおばさんです)はその事件にこうコメントしました。
「アメリカとアメリカ人を守るのが大統領の使命です。大統領の心は国民と共にあります。」
9歳児、Avaは、大統領からの具体的な手紙を待ち続けています。
(トランプのような低知能を大統領に選んだアメリカの末路ですが、クリティカル・シンキングの芽をいっぱい持った子どもたちが犠牲になるのが憐れです。)
留学希望のみなさん、少なくともこの9歳児レベルのクリティカル・シンキングがないと英語圏の勉強は無理ですよ。
Learn Critical Thinking!
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