大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「まだまだあるホームステイの惨状 その3」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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まだまだあるホームステイの惨状 その3

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留学 ホームステイ 2017-12-23 02:54

毎日・毎日ホームステイの相談が増加中です。

留学前になぜ現在の留学事情を調べなかったのか、そこが問題だと思いますが、とうとうここまで来たかという実感です。


(質問)

アメリカの高校留学中で、ホストの居心地がとても悪いです。

5歳のホストシスターと4歳のホストブラザーにもう疲れてています。勉強中はいつも邪魔してきてきます。止めないので怒ると「こんな英語も喋れないバカな日本人いらない」と言ったり「何もしてないのにコイツ怒鳴った」など親に言いつけます。親の反応はいつも「気にしないで可愛い子ちゃーん、あの子はいつも変な所で怒るから」など私のせいにしてきます。ホストマザーに相談しても「まだ赤ちゃんなの、あなたを好きだからやってるの」と聞き流されます。

26歳のホストシスターは機嫌がいつも悪く「こんな日本人いらない」って顔に出ています。ホストファザーは最初の方は良かったのですが最近、口も聞いてくれずもう話しもしたくないオーラが出ています。 ホストマザーについては自己中で、私がやりたい事などはすぐに否定します。そして冬休みはどこにも行けず寝てなさいとだけ言われました。

学校しか居場所がない感じです。家に帰ればこの人達がいるので怖くていつも部屋に閉じこもります。もう辛いです。カウンセラーに相談したいのですが、逆恨みされそうで怖いです。

もう日本の家に帰りたいです。

(回答)

「小さな子のいるホストファミリーの問題」ホスト自体の人間性の問題」は他の方への回答に詳しく書きましたので、お読み下さい。

残念ながら、あなたの場合は両方が一挙に襲って来ているようですね。

毎日辛いことと思います。


解決法はただひとつ、あなたの不満をホストに伝えることです。

どんな機関から、どんな学校に留学中かがわかりませんので、一般的なアドバイスをしておきます。


斡旋団体があるのでしたら、現地にもサポート体制があるはずですよね。

その担当者に困っていることをすべて客観的に話し、ホストチェンジを頼むのがベストです。

本人では、英語もつたないですし、自分中心の見本のようなアメリカ人ホストには敵いません。

相談する担当者がアメリカ人も場合も、多くは望めないでしょう。

ホスト側の肩を持ちますからね。


現地のサポート担当者が日本人で、両方の文化を知っている人が最適です。

留学で何らかの団体、エージェントを使う場合は、そのようなサポート体制があることは必須ですね。


もし、個人で手続きし留学したのでしたら、学校の留学生担当者(残念ながらアメリカ人でしょうが。。。)にひとつひとつ丁寧にトラブルを説明すること。

話すのがうまくいかない場合に備えて、すべてリストアップしておくことをお勧めします。


もし(そうでないことを祈りますが)AFSからの交換留学でしたら、解決はまず無理です。

契約条項が余りにも差別的で、留学生にはほぼ権利がない形で留学させていますので、手出し出来ません。

  

ずいぶん長い間高校生留学の面倒もみて来ました。

両方の文化と言語を知る立場から、ホームステイトラブルにも数多く立会ましたた、その経験から一言苦言です。


ホームステイは、全く価値観の異なる家族の中に、異文化から言葉も不自由な未成年がやってくることです。

どう客観的に見ても「ひどいな、これは」と言うホスト以外でのトラブルは、ほぼホスト・留学生両方の問題ですよ。


日本で十分準備せず留学した高校生の場合、精神年齢が非常に幼いです。

日本の親が過保護ということもありますが、特に高校で留学する日本人に多い傾向です。

親に頼り切りの精神状態から抜け出せず、留学先でも独立した大人としての行動が出来ません。

ホストの様子、生活の仕方をよく観察し、Give & Take, 自分がその家族の一員としてどんなことが出来るかも考えようともしません。

相手の立場で考えることが出来ないんですね。


コミュニケーションもしかり。

英語にも敬語はありますし、相手をリスペクトするためには大切な言い回しもあります。

学校の先生たちは「あぁ留学生だから仕方ない」とある程度の無作法な英語は見逃してくれますが、ホストは違います。

Native speaker の言語脳がそのまま反応しますので、失礼な言い方、イントネーションをしてしまうと大きく反応します。

ホストファーザーの態度の変化は、もしかしてそれに関係あるかも知れませんよ。


そのような双方の行き違いからのトラブルは、話を聞いていると「この留学生とホストは本当に同じ家に住んでいるのかな?」と思うほど、見方が乖離してしまっています。

その場合もホストチェンジ、心機一転と言いたいところですが難しい問題があります。


留学先の国はどこも同じ状況ですが、ホストの危機的不足です。

これも回答していますので、読んでみて下さい。


ですから、新しいホスト予備軍がいるのかどうかも問題ですし、また変わったホストの所でも同じ結果になる可能性が高いです。 (もし、あなたの方にも問題があるのでしたら)



とりあえずは、サポート担当者に頼ること、これしかないと思います。

留学事情、アメリカの事情(トランプ以来特に最悪ですよ、外国人に対しては)をよく調べず、憧れだけで留学してしまった結果に直面しているのが現在の状況だと感じます。


ここで解決出来たら、大きく成長出来ると思いますよ。


Good Luck!

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