大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「(その2)9月からカナダ留学するみなさんへ-[留学せん事]からの助言」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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大澤 眞知子

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( カナダ留学・クリティカルシンキング専門家 )
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(その2)9月からカナダ留学するみなさんへ-[留学せん事]からの助言

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留学 大学・高校正規留学 2017-08-18 03:18

1994年から始めた留学サポートプログラム。

この6月で一旦幕を閉じました。

現在は、サイエンス専攻を目指す特別な高校留学、またA.I. 研究者を目指す大学留学に特化したサポートのみ行っております。

 

手を引いた理由?

余りにも変わらない「留学」事情です。

2004年には「留学せん事」という本も出版し、特に「高校留学」の裏側をご紹介しました。

コラムでは、そこから抜粋したものを、今日の現在のカナダ留学事情に合わせシリーズで書いています。

 

【留学せん事】ロバート・ミックミラン/大澤眞知子 共著 2004年出版 日本文学館

「。。。留学は大きな金額がからむゲームのようになっています。その大きな金額をめぐって英語圏の国同士ががっぷり四つに組んで、州同士が競争し、教育委員会同士が争います。同じ学区内の学校同士が留学生の客引きをめぐって争っている始末です。。。。」

 

(申し訳ありませんが、増刷は行っておりませんので現在は流通しておりません。)


1.教育委員会(スクールボード)争いの新顔、カナダの東海岸

 

好調な経済のカナダの中でも飛び抜けて停滞しているのがカナダの東側、ノバスコシアなどの地域です。

「え!留学生はそんなにお金を払ってくれるのか!?」と最近官を挙げての獲得合戦が始まったようです。

 

切り札は、学費の安さです。

下手するとBC州と比べて半分程度になるかも知れません。

宣伝文句は、20年ほど前にBC州の高校が謳っていたのと同じ手口を使っているようです。

 

『卒業も出来ますよ!』

「でも単位を全部満たせばですよ。。」は隅っこの方にちらっと書かれてあります。

 

BC州はさすがに懲りたのか「卒業はとてつもなく難しいと考えて下さい」姿勢に変わりました。

卒業したいとやって来る日本人は「ふむ。。まず無理なのにな、言えないけど、困ったな」と受け入れに消極的です。

1年だけ来てとりあえずお客さんで適当に扱っていればいい短期の日本人留学生大歓迎に変わりました。

卒業出来ない場合(ほとんどそうです)学校側に責任を押し付けられたくないとの自己防衛でしょうね。

 

「カナダの正式単位を取ることがどれだけ難しいか」など無頓着な日本の親は、もちろんころっとひっかかります、残念ながら。

日本の高校に行けなかったから。。日本でうまく行かなかったから。。とカナダに子供を送りたい親は、詳細などなんのそのと送ってしまいます。

 

ヨーロッパから最初の移民が船でたどり着き、町を作り、先住民族を「野蛮人」と呼び、殺し、未だに心はヨーロッパを向き、アジアへの関心の非常に低いカナダの東。

日本でもうまくいかなかった子供たちがどうなるのか、しばらく注視してみたいと思っている要注意地域です。

 

2.ホストファミリー探しは神様を探すより難しい

 

「『ホストファミリーに関してが、一番我々が自信がない分野なんです。』ある教育委員会の留学生プログラムのディレクターがこう言いました。この時だけは彼に賛成しましたね。」(留学せん事)

 

授業料に目がくらみ、留学生の質などお構いなしに受け入れた学区ほど、ホストファミリー状況はひどいです。

 

理由は2つ。

1.元々白人優位主義(隠しているか、本人は認めていなくても)がアリアリと態度に出ている人が、お金目当てでホストになる。

(日本人の面倒をみたい!文化に興味がある!な〜んて神様みたいなホストは今の時代、まず出会うことはないと思って下さい。よほどのコネか幸運がない限り。)

 

2.今までにステイした日本人留学生の質が低すぎ、完全なステレオタイプが出来てしまった。ですから、それなりにしか扱われない。

 

バンクーバーから東に車で45分。 急激に発展したL市。 白人人口が飛び抜けて多くキリスト教に熱心な白人の多い所です。

そこであるホストがこう言い放ちました。

「ああ日本人ね。お金持ちの親が、日本で上手くいかない子供を自分の見えない所にやるために留学させてるんでしょ。元々自国で勉強は出来なくて、落ちこぼれだった子しか留学しないそうね。」(留学せん事)

 

どんなに精神的に大人で、頭の良い、日本の子供が留学したとしても、そんな環境に放り込まれたらとても自分の尊厳を守ることなど無理な話しです。

そこに無謀にも飛び込んで行ったのが私達のサポートプログラムでした。

「うちの生徒は質が違う!」と。

 

ホストの結託したスクールボードの「まぁまぁ」的ななだめは聞く耳持ちません。

日本の子供の言い分を通すための戦いでしたね、ホストファミリーとは。

 

ホストを選択する段階でも、一軒一軒時間をかけて訪問。

率にすると、10軒中8軒は使えないという恐ろしい現実に、ため息の毎日だったのを思い出します。

その8軒の凄まじさについてはまた次回実例を挙げて書いてみます。

 

 

(その3)に続く

 

ご質問などありましたら回答致しますのでお寄せ下さい。

このコラムでは実際の地域名などは載せておりませんが、必要な場合は具体的な回答もさせていただきます。

 

Good luck, 今困ってるみなさん。

 

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