大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「英語しか出来ない人のコンプレックス」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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英語しか出来ない人のコンプレックス

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Educational Psychology 2017-05-07 05:39



カナダの高校、社会科の授業。

 妙に Identity(自分が誰なのかという認識)が話題になるなぁと思います。

 もともとが移民で始り、多民族を積極的に受け入れているカナダ。

 そのカナダのヨーロッパ系移民の子孫、特に英語母国語の人たちは 昔のIdentity を語るのが好きなようです。

 

 ひいおじいさんがイギリスの名家で。。。

 おばあさんの従兄弟はアイルランドで成功した人で。。。

 

 それで?

 今のあなたは? という不思議な気分で聞いています。

 大学の名前、会社の名前などは通用せず、何を勉強しているか、どんな技能があるかを問題にするカナダのくせに、なんで先祖が偉かった話しにこだわるんだろうと。

 

 カナダ・アメリカの人たちはひとつの国家として共有するものを持っていません。

 言語・英語は世界で使われる言語です。

 文化も実に多様な移民が持ち込みます。

 自分が誰なのかを見失う人が多いのはそのためでしょうか。

 

 脳が正常に機能すらしないトランプを大統領に選んだアメリカは白人たちが自分たちのアイデンティティーへ危機感を持ったから。

 いや、トランプにそう煽られてペテンにかかった。

 そう解釈すると今のアメリカがわかりやすくなりました。

 

たくさんの移民が入って来る。

その移民たちは能力もあれば自分たち固有の文化背景を誇りに思い、母国語と英語を使う。

 

カナダの首相はこう宣言しています。

 「カナダは世界で初めての国家を超えた存在となる (Post-nation State)。国家的アイデンティティーは必要ない。世界中から流れ込む文化と価値観こそカナダの力。」

トランプはこう宣言。

 「アメリカを白人キリスト教の国に戻す!移民の権利を剥奪する!」

 

 残念ながら、カナダにも移民のせいで白人アイデンティティーが危ないと扇動する政治家もいますし、保守的なひとたちも多いです。

 

 移民たちは母国語と英語が当然のように出来るのに、最初に移民した白人、その子孫は英語しか話せないことが大きなコンプレックスになる時代。

 おもしろいことになって来ました。


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