大槻 圭将(不動産業 不動産コンサルタント)- コラム「A140.割高?割安?適正な賃料の計算方法とは」 - 専門家プロファイル

大槻 圭将
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大槻 圭将

オオツキ ケイショウ
( 東京都 / 不動産業 不動産コンサルタント )
株式会社ノースエステート 代表取締役
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A140.割高?割安?適正な賃料の計算方法とは

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A.気分転換?もっといい部屋!  2014-09-18 11:00



賃貸物件を探すときに気になるのが、その物件が高いのか安いのか、ですよね。

それをどうやって計算すればいいのか。今回は実際に値付けをしている私共がそのノウハウをお話します。


1.近隣類似物件から平均坪単価を割り出し、それに築年数や駅徒歩分数、間取りの良し悪し、日照、階数、眺望、騒音、角部屋、等を複合的に勘案して賃料を算出する。


2.貸主(投資家)目線での投資利回りから賃料を割り出す、いわゆる収益還元法というものです。

 都内の不動産投資は、一般的に5%から7%での運用を目指します。

 仮に5,000万円で物件を買い、それを賃貸経営する場合、年間収入は5,000万円の5%=250万円。

 これを12ヶ月で割ると208,333円。 

 なので家賃20万円の物件は、もし購入するとしたら5,000万円、という感じです。

 もっと細かく言うと固定資産税や都市計画税、空室リスクや税務ベースでの数字を入れて数字をはじき出すのですが、ざっくりで言うとこんな感じです。

上記二つの方法を合わせ、さらに近隣競合物件と比較しての競争力、はたまた貸主が「どのくらいの期間で空室を埋めるか」「どのくらい保有する予定か」なんかを加えて賃料を算出しています。

ややこしいですね。

分譲マンションを賃貸で、仮に20万円で借りる場合、同じ間取りの住戸が6,000万円で売りに出ていたら「割安」ということも言えますが、、そもそも6,000万円の中古売り出し価格が高いか安いかは、また類似住戸や過去の成約データとの比較になります。

アパートなんかになると全体の資産価値とその賃料収入からの算出になるのでさらに複雑に。。。

結論から言うと「計算で高い安いを判断できない」というのが本当のところです。

ではどうすればよいのか。賢い探し方とはどんな探し方なのか。

これは実にシンプルです。


「希望条件に該当する物件図面を出来るだけ多く集めて比較して絞り込んでいく」だけです。

オトリ広告が混在する中、一番信用できるのはリアルタイムの募集図面です。

ネットで見て検討物件に入れても「すでに終わっている」「存在しない」物件もあります。ただ、業者が業者に送る募集図面は「とりあえず来て下さい」のオトリ集客用図面ではありません。

例えば私共ノースエステートのエージェントは賃料10万円でお探しのお客様に、希望条件に少し幅を持たせつつリアルタイムでの募集図面を100枚近くお出ししています。

「不動産と中古車に掘り出し物はない」という業界の格言の通り、割高、割安にそんなに大きな幅はありません。

が、100枚の該当図面から借り手のニーズに合わせて、一枚ずつ、間取りや平米数、賃料や駅徒歩、築年数等を総合的に比較し、消去法でより良い条件の物件図面を一緒に絞り込んでいった5枚は上位5%の物件になり、必然的に割高の物件は外されていきます。

ここでひとつお部屋探しのポイントを。ネットの情報は「本当に募集しているもの」「もう決まったもの」「存在しないもの」「故意に賃料を下げて来店を促すもの」が混在しています。

従ってネットで見つけた物件をそれぞれの不動産会社に問い合わせ図面を集めようとしても、ある種「業者の集客行為」との戦いになる可能性もあります。

やはり「出来るだけ多くの該当図面をその場で集めてくれる不動産会社」で、実在する物件図面をプロの意見を聞きながら比較対照して絞り込んでいくことが「割安」を見つける最短ルートのひとつではないかと思います。



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