大塚 嘉一
オオツカ ヨシカズ死刑制度 のコラム一覧
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情報提供(1)埼玉弁護士会死刑制度廃止検討プロジェクト・チームの報告(その3)
埼玉弁護士会の死刑制度廃止検討プロジェクト・チーム、精力的に活動を続けています。 今年(平成26年)の3月をめどに、埼玉弁護士会の会員を対象に、死刑問題に関するアンケートを実施すること、そのために、会員向けに、情報提供として、文書を1月、2月と、二回ほど行うことを決めました。アンケートの結果は、公表の予定です。 弁護士といえども、死刑問題に興味関心のない者がおり、いかにして注意をひきつけ...(続きを読む)
河合幹雄教授に会ってきた 埼玉弁護士会死刑制度廃止検討プロジェクト・チームの報告(その2)
今月(平成25年11月)2日、PTのメンバー二人と一緒に、桐蔭横浜大学に河合幹雄教授を訪問してきました。 PTは、今年6月24日の第一回の委員会以降、既に5回、委員会を開催しています。各種資料を読み込んで議論をしていますが、依然として、存置派の私と廃止派のその他委員との間の溝が埋まりません。空中戦になりそうなところを、なんとか課題を見つけて引っ張ってきた、というのが正直なところです。 そ...(続きを読む)
埼玉弁護士会死刑制度廃止検討プロジェクト・チーム
私は、死刑存置論者です。正しくは、死刑制度存置論。制度としての死刑は残さなければならない、という立場。詳しくは、私の事務所のウェッブ・サイト(www.kikuchisogo.com)中の「死刑制度廃止論」をご覧ください。 さて、埼玉弁護士会では、今年(平成25年)3月15日、「死刑廃止検討プロジェクト・チーム」の委員を募集することを、会員に通知しました。 私は、このような委員会に、埼玉弁...(続きを読む)
死刑宣告者の心構え(その4)−裁判員の場合
あなたは、裁判員になったとき、被告人に死刑を言い渡すプレッシャーに耐えられますか。 今般、裁判員制度が成立しました。これによって、量刑が厳しくなるのか、緩やかになるのか、議論のあるところです。しかし、より本質的な問題は、裁判員が、死刑を言い渡すべきか否かの問題に直面する場合がありうることです。そして、死刑相当の判断に至ったときは、裁判員すなわち市民が、死刑を宣告することになります。 アイスキ...(続きを読む)
死刑宣告者の心構え(その3)−裁判官の心理
壇上の男が前に進み出て、両手を上にかざして叫んだ。 …死者よ。天上の死者よ。殺人者に殺された者よ。死刑に処せられた者よ。冤罪で死刑になった者よ。照覧あれ。 私は今この被告人をそちらに送り出すことを決断し、死刑を宣告します。私は、裁判を通じて、被告人が本件犯行の犯人であることを確信しました。彼の犯行は、あまりに酷く、我々の人間性に対する信頼を裏切りました。我々は、もはや彼を仲間と認めることはで...(続きを読む)
死刑宣告者の心構え(その2)−死刑の根拠
殺人があったとき、どの時代どの場所であっても、人々の間に恐怖や不信感が波紋のように拡がります。これを放置すれば、暴力が暴力を呼ぶ事態となります。そこで、これを収拾して、社会構成員相互間の信頼関係を回復する措置が必要になります。 歴史的にみると、古代においては、生贄という呪術により暴力を転化しました。やがて、決闘、仇討ちという作法を定めた儀式により、復讐を制度的に制限しようと試みます。そして現代...(続きを読む)
死刑宣告者の心構え(その1)−死刑と団藤重光教授
刑法の団藤重光東大名誉教授、斯界(しかい)の権威です。今上陛下に、ご進講をしたこともあります。たくさんの人が教授を慕っています。私も、司法試験の受験生時代に先生の本を読んで勉強し、弁護士になりました。 団藤教授は、それまで死刑廃止論に「傾いていたものの」、踏み切れないでいたところ、最高裁判事になって、実際に死刑事件を担当し、法廷での死刑判決言い渡しの際、傍聴席から「人殺し!」との罵声を浴びせら...(続きを読む)
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