大塚 嘉一
オオツカ ヨシカズフェラーリの新型車発表と東日本大震災チャリティ・オークション・パーティー
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昨夜(平成23年7月4日)、東京は三田のイタリア大使館で、フェラーリ社が新型車の発表と同時に東日本大震災の復興のためのチャリティ・オークション・パーティーを開催しました。
着飾った女性たちに交じり、各界の代表者をはじめ、有名なフェラーリ・コレクター、雑誌関係者、サッカー選手などなどが大勢集まりました。
驚いたのは、海江田万里経済産業相が出席なさっていたこと。同大臣は、連日連夜、超多忙な毎日を必死に職務に務めているに違いないのに、この日の夕べは、登壇してジョークを飛ばし、新型車の前でフラッシュを浴び、会場では奇抜な装いをした某雑誌編集長と談笑するなど、終始上機嫌であったことが何よりでした。
日本上陸第一号の新型車をオークションにかけ、その他の寄付金と合わせて、岩手県石巻市に全額寄付する、というのが当日の趣旨でした。
何故、石巻市?という疑問は、出席なさった石巻市長のお話で氷解しました。伊達政宗の指示で、ヨーロッパに向かった支倉常長の一行ですが、1613年、石巻を出航し、1615年に、イタリアのチビタベッキャという町に到達したのだそうです。そのようなわけで、両市は姉妹都市となっているとのことでした。地球の裏側との400年も前の交流が縁となっていたのです。その後の日本の鎖国政策のため、クリスチャンになった支倉常長の活躍の場がなくなったことは残念です。
今、日本に課せられた最優先の最大かつ最重要な課題は、福島第一原発の放射能漏れを収束させることです。全世界及び全人類に対する義務であると言っても過言ではありません。世界中の英知を結集して、速やかに、ことに当たるべきです。一刻の猶予もなりません。地震や津波からの復興も、それなくしては意味がありません。
一般国民としては、ともすれば、被害者意識に凝り固まりそうになる、今回の原発事故ですが、日本人の一人ひとりが、全世界のため、全人類のために何をするべきかと考えるのは、重要なことだと思います。いやむしろ、我々自身にとって必要なことなのです。官民挙げて、日本人全員が、そのポジションに応じて、ベストを尽くすことが求められています。
この夜は、日本の一地方が、世界と歴史的なつながりをもっているのだという事実を改めて思い起こさせてくれました。フェラーリ社の広報活動ではあるのですが、いろいろと思いを膨らませることができた有意義な一夜でした。多忙な弁護士業務から逃避するかのように訪れた一夜でしたが、来てよかった。
関係者の皆さんの懸命の努力が実り、フクイチの収束が実現することを神に祈りながら、大使館を後に、家路につきました。
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