中村 はるみ
ナカムラ ハルミグループ
円満相続のたった1つの秘訣
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● 円満相続のたった1つの秘訣 「人は相手の出方次第で変わる」
■ ケース2 突然の連絡「あなたに相続の権利がある」“してはいけない3つの行動”
前回の話「相続の権利がある」と連絡を受け取った亜希子さんは、実母の娘婿である昭氏と会うことになりました。
昭氏はダンディな技術者のようでした。お互い相手を品定め、相手を警戒しながらの面談が始まりました。
昭氏は、博多の行政書士からの手紙を私が突然受け取るより、縁者が状況を説明したほうが安心すると考え連絡を取りましたとのこと。
「もし、よろしかったらお受け取り下さい」と、実母の写真をくださいました。そこにはゆるやかなパーマの中年女性が微笑んでいました。母の50歳ごろの写真だそうです。
いつの間にか「博多に行くことがあれば、母の墓参りをしたい、そのときは案内をお願いしたい」と私は頼んでいました。
「遺産相続は棚ぼたであり、妥当な提案」と承諾している私がいました。
昭氏側の配慮が私を素直にさせたのです。
相続内容は家屋土地約800万に関して私は放棄、貯金現金約1200万は姉妹で三等分です。
その後、行政書士からの遺産分割協議書に署名捺印、昭氏に協議書を渡し約一か月後、実母の遺産が振り込まれました。自分では円満相続で終えたと思います。
妹たちを物事を冷静に判断し、相手に配慮できる人に育ててくれた実母に感謝しています。 亜希子
*-*
夫婦円満コンサルタント中村はるみです。
再婚であることをわざわざ公表する人は少ないですので、亜希子さんのようなことが起きます。
二人での遺産分割を想定していた妹さんたちは、横取りする他人を守る民法と感じたでしょう。
ですから、亜希子さんに対する二人の気持ちは「姉が見つかった」という気持ちとは程遠く、更に親の土地に自宅を建てた長女は亜希子さんの存在を認めたくないと憶測いたしました。
でも現実は法律に則り、遺産分配をするしかなかったと推測いたします。
・異父姉妹たちが亜希子さんへ配慮したこと3点
1、突然、遺産放棄してくれという書類を送りつけなかった
2、現金だけだが三等分することを、縁者が直接会って伝えた
3、母親の写真や晩年の様子やお葬式の様子を話した
亜希子さんに配慮した先方の出方が、亜希子さんに家屋土地約800万に関しての放棄をさせたのでした。
先方の配慮した出方が円満相続に繋がったのです。
【学んだ法則】人は相手の出方次第で変わる
「望む遺産分割があるのなら、交渉相手である相続人に配慮すると、あなたの望む遺産分割になる可能性が高くなる」このようにも言い換えられます。
ぜひ、相続のときは交渉相手である相続人に配慮してください。
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