佐野 靖
サノ ヤスシ地盤
住宅・不動産 住宅設計・構造 2008/08/17 18:13地盤調査の結果5箇所は基準内でうち2箇所が1.75mで換算N値が3.42でもうひとつが1.75mでN値が3.8ですが杭を打つのに100万かかるみたいです。建築屋が言うには表面に40センチの砂利をしてべた基礎に5箇所に鉄筋をいれるという話になりましたが杭にしたほうが安全でしょうか?木造2階だから大丈夫だろうということですが。
かめだすさん ( 群馬県 / 男性 / 29歳 )
地盤について
アトリエイグレックの佐野と申します。
地盤調査報告書をみさせていただいてないので、はっきりしたことはいえないのですが法律関係を含めお話させていただきます。
一般的に地盤調査方法はスウェーデン式サウンディング試験(S.S試験)で行われています。建築基準法でも明確に規定しています。
S,S試験で基礎底面〜2.0mまでで1KN自沈、2.0m〜5.0mで500N自沈がある場合沈下や変形がおきないことを確かめなければならないとなっています。
つまり自沈層がある場合は『建物の重みでそこの部分が沈むかもしれないので何らかの補強をしなさい』ということです。
又木造のベタ基礎の場合地盤の強さは20KN/m2以上必要(換算N値ではありません)となっており満たない場合は杭基礎となっています。S.S調査で基礎底面〜2.0mで1KN自沈層がなければ30KN/m2あるので大丈夫です。
もし下の方に自沈層があるのであれば表面に40cm砂利を敷いてベタ基礎に5箇所鉄筋をいれるという補強方法の意味はわかりません。上の部分を固めても下が沈んでしまったら意味がありませんから。又上部の荷重を増やすことは地盤に対して不利な影響を及ぼします。
木造2階建てだから大丈夫だろうとなどと根拠のないものは大変危険な考え方です。
地盤調査会社やその他専門家に御相談をお勧めいたします。又JIOや住宅保証機構などの住宅保証制度(瑕疵担保責任保険制度となり来年10月引き渡し物件から全棟加入が必要となります。)利用するのもひとつの手段かと思います。