辰巳 いちぞう
タツミ イチゾウ結果オーライ野郎に告ぐ。プロセスデータを持て。
-
「売れりゃーいいんだよ」
「勝ちゃーいいんだよ」
ビジネスの世界でも、スポーツの世界でもこんな人がいます。
はっきり言います。
結果がよければそれでいいのは間違いです。
ただし、経過はよくないが、せめてもの気休めで言うならそれでいいでしょうね。
今日は「経過」とか「過程」のお話。
分かりやすく、スポーツの勝ち負けから例を挙げると・・・
ホームランを30本打つ一番バッターがいます。
ホームランは一発で得点につながるので、マネジメント側はとてもうれしい
ものではあります。
しかし、一番打者という役割から勘案すると、欲しいのはホームランよりも出塁です。
あと、たくさん相手投手に投げさせる粘りです。
球の見極めや、相手投手を早々に消耗させるなど役割は大きいのです。
仮にその一番バッターの一発で簡単に点が入ったとしても、役割を果たせなければ
ただの一点です。
役割を担って、それが正確に機能して得られる勝ちはとても価値あるものですが、
そもそも確率の低いホームランという方法で点が入って勝ったとしても
それは決していいか勝ち方とはいえないでしょう。
勝ちゃーいいということではないのです。
ではビジネス側面はどうでしょう。
売れたというのはあくまで結果であって、売るべきターゲットに、やるべきアプローチで
正しいニーズ発掘で、適正な提案で契約が取れたかどうかが重要なのです。
月間や年間の売り上げ目標が達成しても、過程の充実感や達成感が欲しいもの。
過程の充実感や、達成感のない売上達成は、土台の弱い建造物と同じです。
ニーズの年間カーブが狂ったときに、結果オーライでは、何も手が打てません。
売れなかったこともまた、結果オーライだからです。
狙った過程で、狙った売上がとれたかどうか。
これができていないことに危機感があるか。そこは重要です。
売れりゃーいいんだよということではありません。
過程を示す「プロセスデータを有していますか?
野球で言うなら、出塁率、得点圏打率、防御率など。
営業で言うなら、見込み進展率、提案率、クロージング率などが
それにあたります。
優れたマネジャーはプロセスデータをたくさん持っています。
あなたの会社にプロセスデータはありますか?
「経営者・管理職向け」のコラム
強みや差別化はどこから始まる?真似されにくい差別化とは(2010/08/23 06:08)
09年版 ネガティブマーケティングのススメ (2009/10/04 17:10)
ソリューション営業・提案型営業を定義する(2009/03/09 14:03)