小川 高(ITコンサルタント)- コラム「入退室管理への利用」 - 専門家プロファイル

小川 高
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小川 高

オガワ タカシ
( 神奈川県 / ITコンサルタント )
株式会社ヒューマンインフォテック 代表取締役
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入退室管理への利用

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2010-08-02 01:04

こんにちは。
暑い日が続いています。
前回、生体認証は体調の変化で変わると言いましたが、季節による変動もあります。
指紋の場合、皮膚が乾いた状態と、湿っぽくなっている時では、画像をスキャンした時に、乾いた状態では薄く、湿った状態では濃く撮影され、結果として本人拒否率が上がる場合があります。
また、血管(静脈)認証では、脱水症状になると血管に張りがなくなり細くなってしまうため、スキャンした際に血管が薄く撮影され認識できなくなり、本人拒否率が上がる場合があります。
生体認証を扱う各メーカも日々製品改良に努めているので、最近では認証への影響はかなり軽微となっていますが、知識として持っておいて良いと思います。

前回より、実際に生体認証システムが導入されているケースなどンついてお話していますが、今回は入退室管理についてお話します。
入退室管理とは、人の出入りを管理することです。
ピッキングなどの外部犯罪に備えることはもちろん、企業などにおいては内部犯罪に備えるために、いつ、誰が、どこに出入りしたかを管理できる入退室管理システムを導入することは、セキュリティ上、大きな効果があり、需要は年々増加の傾向にあります。
入退室管理の機能は、企業の利用方法の多彩化などに合わせ増えており、入退室時に必ず認証することで共連れを抑止するアンチパスバック機能、入退室の順序を限定するルート制限機能、責任者不在時に他人の入室を防ぐ優先ID機能、入室時の滞在時間を制限できる時限機能、入退室できる権限のある場所を個人ごとに細かく設定できる管理機能、現在誰がどの部屋にいるのか管理できる在室管理機能など豊富です。
従って、入退室管理は考えて設計し、活用すれば社員の行動パターンなどを分析し、業務の効率化のための対策を立てることにも利用することが可能です。

かつては、入退室管理というとICカード、磁気カード、暗証番号などによるものが主流でしたが、カードを紛失、偽造された場合などに、他人によるなりすましなどの問題があったり、カードを忘れた場合に社員同士で貸し借りすることで、正確な状況を把握できないなどの課題がありました。
そこで、なりすましや厳格な個人の特定のための解決策として、入退室管理システムへの生体認証の普及が進んできています。
また、生体認証での管理はICカードが不要ですので(ICカードを併用する場合もあります)、コストの低減につながるケースもあります。
いつ、誰が、どこに出入りしたかを管理できる入退室管理システムでは、確実な個人の特定が重要ですので、生体認証はその要件に良くマッチングしており、これからも導入する企業が増えてくると思います。

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