堀江 健一(恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー)- コラム「愛着障害1 人間関係の基礎は親子の愛着感情にある」 - 専門家プロファイル

堀江 健一
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( 東京都 / 恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー )
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愛着障害1 人間関係の基礎は親子の愛着感情にある

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人間関係 2017-06-29 10:00

様々な環境における人間関係の問題

数回に分けて、恋愛や人間関係が上手くいかない事と、親子関係の影響について書いてみたいと思います。


人には、その人を取り囲む様々な人間関係があります。

親子関係・友人関係・職場や仕事での人間関係・趣味の集まりの人間関係・ママ友関係・ご近所同士の人間関係。そして恋愛関係。

比較的親密度が高いのが親子関係や恋愛関係、友人関係かと思います。

親密度は低いけれど、不特定多数の多様な他人と適切にコミュニケーションを取る必要があるのが職場の人間関係、ママ友関係、ご近所同士の人間関係。

気楽で親密度もそこそこありそうなのが、趣味の集まりの人間関係。

色んなフィールドがあり(経済用語ではクラスターと呼ぶそうです)、どこででも楽しそうにそつなく出来る人もいれば、それぞれのクラスターで得意不得意の偏りがあったりします。


●職場では問題なく淡々と仕事をこなせるけれど、恋人が出来ない。

●友人はほとんどいないけど、いつも恋人はいる。

どんな人間関係も不安定で苦痛に感じてしまう人。

●周りからは誰とでも気楽に付き合っているように見えて、実はとても人に気を使ってしまって疲れてしまう人。

●親密な関係は苦手だけれど、表面的な付き合いには問題がない人。

●表面的な大人数との付き合いは苦手だけれど、1対1の付き合いなら平気な人。


このような違いはどうして起こるのでしょう?



親子関係の問題

カウンセリングに訪れる方の中でも、恋愛相談をお伺いしていると、80%以上の方に、その悩みの根底に親子関係や生育環境に問題があるようです。

しかし、恋愛の悩みで相談に来られているので、親子関係にその問題の根源があると思っている人はほとんどおられません。

むしろ、自分の親は良い親で、家庭には特に問題なかったと思っている方の方がほとんどです。

恋愛関係は非常に親密な関係です。その親密さは、親子の関係に匹敵するものです。

つまり親子関係の中で築かれた性格や心情が、恋愛関係を初め、あらゆる人間関係においても基礎となるものなのです。

統計的には生まれつきの性格が15%。親子関係で影響を受ける部分が85%と言われています。


例えばどのような悩みかと言うと具体的には

恋人が出来ない。

人に恋愛感情がわかない。好きという感情が自分でもわからない。

恋人がいても上手く行かない。

というようなものです。

とてもざっくりしたお悩みですね。


更に話を深めて、なぜ恋人ができないのかとお聞きしていくと

人に対して緊張してしまい、不自然な振る舞いになる。とか

好きな人に拒まれるのが怖くて、好意があるのを表現出来ない。とか

付き合う人を束縛してしまい、重いと思われてしまう。などなど




親子関係で培われる重要な要素として、人との「愛着感情」があります。

自分だけでは生きて行けない状態の中で、親に面倒をみてもらうことで、親への愛着が芽生え、親から愛される経験をして行きます。

そして自分が愛されることや、人を愛す事を学んでいくのですね。


 愛着障害

そんな親子関係に問題が生ずるのは一般的には

●言葉や暴力による虐待

●育児放棄

●離婚や死別による親との別れ

などが代表格でしょう。


そのような経験があったら、それは精神面に何らかの大きな傷が残ってしまうだろうと、カウンセラーでなくとも容易に想像が付くかと思われます。


愛着感情に障害が出ることから、「愛着障害」と呼ばれます。

親子関係の中で愛着感情に影響を及ぼすくらい大切な期間は生後半年から5歳くらいまでと言われています。

特に生後半年から、1歳半までの養育者(基本的にはもちろんそれは両親ですが、祖母や親戚の叔母、場合によっては保育園の保育士の先生など広い意味で、一番関わる時間が多い人物を指します)と、どの位親密で愛情に満ちた養護を受けたかが重要な要素となります。

その期間に親子関係に問題が生じると、大人になっても愛着感情に多大な影響を及ぼし。心に出来た傷は癒せなくなるものです。

「三つ子の魂百までも」ということわざがありますが、これは非常に的を得たことわざだと思うのですが、正確には「一つ半の魂」なのですね。

しかし子供が、自分が経験した事を物心ついて記憶されるのは3歳からと言われています。

まれに子宮にいたときの記憶があると言う方もおられますが、これは稀な例でしょう。

ですから、自分の記憶にもないし、意識も芽生えない赤ちゃんの時期に、その重要な愛着感情に問題が生じてしまうことになりますから、記憶にないし、身に覚えも無いのに、なぜか知らぬ間に「心に重大な傷」を負ってしまうこととなるのです。

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