堀江 健一(恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー)- コラム「怒り2 恋愛が上手く行かない事と怒りの感情の関係」 - 専門家プロファイル

堀江 健一
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ホリエ ケンイチ
( 東京都 / 恋愛恐怖症・心の問題カウンセラー )
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怒り2 恋愛が上手く行かない事と怒りの感情の関係

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恋愛心理 自己受容 2017-02-07 19:20
2016年公開 日本映画 「怒り」に関してブログを書いています。前回の続きです。 こちらに相談に来られる方も、心の内に大きな怒りを抱えておられる方が多くおられます。
しかし、そうした怒りの気持ちを持っていることを自覚されておられる方は、実はあまりおられなかったりします。
ですから、カウンセリングの初めでは、怒りが語られることはほとんど無いと言っていいでしょう。
しかし、話が深まり、段々自分の気持ちが自分でわかり、
尚且つ私との信頼関係が出来てくるにしたがって、その怒りの気持ちが表面に現れてくることがあります。
多くの方が、怒りは良くない感情であり、そのような怒りの感情を持っていることに否定的なのです。
ですから例え腹のうちに怒りを抱えていると自覚している人も、信頼関係が出来てくるまではなかなかそうした怒りの気持ちは語られません。
相談に来られる多くの方が恋愛が、なかなか上手く行かないという相談内容なのですが、自分の怒りの感情が、恋愛が上手く行かない事と関係があるとは思っていないので、その様な意味でも怒りが語られることは余りありません。
では怒りの感情と、恋愛が上手く行かない状況にはいかなる関係があるのでしょうか? いくつか例を挙げて考えてみたいと思います。
例えば恋愛をしたことが少ない、あるいは一回も親密になったことが無い方の多くは、「自分はモテない」と思っており、そしてそれは理不尽な事であり、モテる男性と同じ人間の男なのにそれは不公平ではないか!と言う怒りを抱いておられます。
そして自分に好意を感じてはくれない女性に対して本当は怒っています。
「なぜ好きになってくれないんだ!」と怒っている気持ちと、「自分を好きになって欲しい」と言う求める気持ちの真逆の相反する気持ちを抱いており、感情が揺れ動いています。
ここで言う女性とは、実在するの特定の自分をふった女性だけではなく、世の中の女性全体への負のイメージとして一般化していることが多いようです。
このような真逆の気持ちを同時に抱えることは、人として相当辛く、葛藤し、複雑な気持ちになってしまうものです。
その様な心の状態では素直に恋愛対象の異性などと自然に接することは難しくもなります。
特に兄弟姉妹がおられる方はその兄弟姉妹の誰かは幸せに生きていたりすると、余計にその人と比べてしまい「同じ家で育ったのに、自分だけが不幸で理不尽だ」と怒りと羨望と憎しみが倍増してしまいます。特にその兄弟姉妹が結婚したり、子供が出来たような場合、彼らの落ち込みは大変激しいものになってしまいます。

またどこかで自分がモテない事を人のせいにして言い訳しているように思えて、自分を責めてしまい、それが余計に自分の自信を失わせ、「こんな自分では女性にモテないだろう」と言うモテないスパイラルに陥ってしまいます。
これを読んだ読者の方の多くも、「そんな自分がモテない事を人のせいにして恨んで、怒っても筋違いだろう」と思われるかもしれません。 

しかし、よくよく彼ら、彼女らの話をお伺いすると、確かに怒りを覚えても無理もないだろうと思うようなエピソードが、必ずあったりするものです。 恋人の心変わりは仕方ないかも知れませんが、浮気、二股、遊び半分の付き合い、お金目当ての不誠実な付き合いなどなど。
特に恋愛とあまりを結びつけて考えられる事が少ないのですが「いじめられた経験」などはそんなエピソードの典型です。

いじめが行われたのが小学校であろうと中学校であろうと、深く傷付き、そのことで歪んでしまった自己価値観は、大人になっても大きな影響を及ぼし、本人の人生に大きく陰を落としてしまうことになります。
高校、大学に入ってからでさえ、今はいじめがあり、更に就職してからも過酷ないじめが発生したりします。
電通の残業による自殺なども、単に忙しかった、残業が多かったと言うより、パワハラ的いじめの背景が、被害者を自殺まで追い込んだのだろうと思います。

そんないじめをした加害者が、自分だけ幸せになっているのを知ったら、怒りの気持ちは更に燃え上がるものです。
 今はSNS(Facebook)などの普及により、過去の知り合いが今どうなっているか知る事が容易になりました。
自分をいじめ、大人になってからも人生を楽しめないでいる自分に比べ、憎い相手が「結婚決まりました~」「赤ちゃんが生まれます」などと楽しそうに暮らしているのを見たら、私だって復讐してやりたくなると思います。 特に恋愛においては男性にいじめられた女性は、男性全般に対して女性に傷つけられた男性は、女性全般に対して一番最初に書いたような憎しみと、求める気持ちと、近寄るのが怖い気持ちと、近寄りたい気持ちと、受け容れたくない気持ちと、受け容れたくない気持ちと、許せない気持ちと、許せるようになりたい気持ちと、様々な複雑な葛藤を抱きがちになるものです。
そんな加害者の今を知った瞬間、「あんなに性格が悪い奴でさえ幸せになれるのに、なんで自分にはパートナーさえ出来ないのだろう?
なんて理不尽な世の中だろう?
なんて自分はダメな奴なのだろう?
と、被害者は更に2次的に大きく傷付いて、後ろ向きになってしまうことになります。

そして、そんな怒りを覚える自分のことを「怒って当たり前だ」と思えればまだしも、
「怒ったってどうにもならない。そんな昔の事をまだ引きずっている自分は、ダメなのだ。前向きにならなきゃ。でもそう出来ない。やっぱり自分は暗い奴なんだ」と言う流れで、実際は充分前向きになろうとしている人であるにも関わらず、2重3重に逆効果で落ち込んでしまうことさえあります。

実際に復讐のために起きた事件は、実は非常に多いようです。
本当に法律を犯して暴力事件や殺人未遂、殺人事件にまで発展してしまったら、本人の一生も台無しになってしまいますから、そんな事をしてはいけません。
しかし、何らかの形で怒りを発散する必要はあると思います。   葛藤する気持ちの落とし所、着地点、を探すためにも
いかに怒りや攻撃性を抑えるかではなく、
いかに自分らしいやり方で、安全に怒りや攻撃性を具体的に表現し、発散するか?
 そんな事もカウンセリングの重要なテーマになることも多いものです。
  

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