山本 雅暁
ヤマモト マサアキグループ
経産省09年工業統計速報;製造業の事業所数最大の減少率 について
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皆様、
こんにちは。グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
経産産業省は、9月28日に「平成21年工業統計速報」を発表しました。
本日は、この発表結果に関して考えを述べます。
経産省の発表骨子は、以下の通りです。
『本要旨は、平成21年12月31日現在で実施した工業統計調査結果(4人以上の事業所)のうち、従業者10人以上の事業所についてとりまとめた。
・事業所数は3年連続の減少、従業者数は2年連続の減少、ともに過去最大の下げ幅
・製造品出荷額等、付加価値額は2年連続の減少、ともに過去最大の下げ幅。製造品出荷額
等は24産業すべてが減少
・事業所の開業・廃業・継続状況
・平成21年の事業所数のうち、20年に存在した継続事業所は93.6%、
・開業等の割合は0.9%、
⇒開業等の割合が高い産業は、電子部品・デバイス、飲料など
・廃業等の割合は3.3%
⇒廃業等の割合が高い産業は、電子部品・デバイス、情報通信機械、電気機械など。。』
同日、日経新聞も以下のように書いています。
『製造業の事業所数(従業員10人以上)は前年比7.1%減の12万6501となり、3年連続で減少した。従業者数は7.8%減の702万人で、2年連続の減少。どちらも比較可能な統計がある1950年以降最大の減少率で、リーマン・ショックが日本の製造業に及ぼした影響の大きさを示している。。。』
中小企業庁が以前発表しました「中小企業白書 2007年版」によりますと、1966年から2004年までほぼ一貫して廃業率が開業率を上回っています。
廃業する理由で最も高いのは、 「需要が頭打ち」、「競争が厳しい」 となっています。
つまり、 “集客が難しく、“売上の確保” が出来ない事が最も大きな廃業の理由になっています。
参考情報として上図をご覧ください。(「中小企業白書 2007年版」より抜粋)
向かって左側の図が開業率と廃業率の推移を示しています。毎年、廃業率が開業率を上回っています。
右側の図は、廃業した理由を示しています。最も高いのは、「需要が頭打ち」、「競争が厳しい」となっています。
リーマン・ショック後に、中小企業が直面したのは、集客が出来ない事による、大幅な需要減でした。
しかし、この集客の難しさは、今に始まった事ではなく、1960年代から続いており、『集客』が中小企業にとって大きな課題になっています。
多くの中小企業は、海外市場開拓が急務になっており、ますます『販路開拓;集客』が重要な課題になります。
具体的な対応策は、以下の通りと考えます。
1.海外に拠点を持つ専門商社と連携して販路を確保する。
2・異業種他社と連携して、複数の企業体で製造から集客までのプロセスを構築して販売する。
3.輸出したい国にある現地代理店や販売会社と直接取引をする。
4.インターネット通販の仕組みを利用して直販する。
5.自社でネット通販が出来る仕組みを構築して直販する。など
どのやり方が自社に向いているか、検討して実行する事が重要です。
よろしくお願いいたします。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁
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