山本 雅暁
ヤマモト マサアキグループ
中小企業の海外展開の課題と対応について
-
皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。
現在、大手製造業を中心に新興国地域での市場獲得を目指して、海外生産の拠点作りが進んでいます。
この動きを受けまして、中小企業も既存大手企業との取引が減り、海外市場に対して直接アクセスしたり、海外企業との取引を行う必要性が高まっています。
中小企業が海外市場に対してアクセスしたり、海外企業との取引に際して注意すべき課題と対応をまとめました。
これは、最近、このような問い合わせが増えてきたことによります。
なお、今回は、海外進出のケースは含んでいません。
1.製品・部品の特許は出願する。
模倣品から自社製品・部品を保護するためなどの目的で、国際出願しておきます。
手間やお金がかかりますが、技術の模倣や盗作などから自社技術を守るには必要な事です。
2.輸出先の安全規格を取得・維持できる体制を作る。
米国やEUなどの国や地域には、安全や環境保護のために様々な安全規格や規制が制度化されています。
これらの規制に合致した製品・技術を開発、設計し、各種基準値をクリアする必要があります。
3.海外企業と会話できる体制を作る。
メールやFax、或いは電話などで海外企業とのコミュニケーションが発生しますので、英語やその他現地語で会話が出来る人材を確保する必要があります。
4.海外販売及びサービス網の確立
売上が伸びれば、自社で販売会社を設立する事が可能になります。
当初は、現地に販売代理店を確保していく事になります。
この為には、代理店候補企業を探して、代理店としての資質や能力などを見抜く必要があります。
例えば、もし見込み客が現地にいるならば、代理店候補と共にこの客を訪問し、販売促進活動などの状況をみてその能力などを評価するやり方があります。
並行して、代理店候補企業との交渉を行い、代理店契約を締結します。
5.輸出体制の確立
海外企業から受注し、出荷及び代金回収までの輸出・貿易業務をこなせる体制を作ります。
6.契約書の作成
海外企業との取引には、通常英語での契約書作成が必要になります。
最終文書は、弁護士に作成してもらいますが、相手企業と交渉し、自社に不利にならないようにまとめていく必要があります。
単に英語が出来るだけでなく、交渉が出来る人材の確保が必要です。
上記3項の人材には、この交渉能力が求められます。
以上ざっくりとリストアップしました。
中小企業が単独でこれらの事を行うのは難しいと思います。
各項目の専門家や、他企業との連携で課題をクリアしていく事が重要と考えます。
よろしくお願いいたします。
以上、
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁
「経営戦略」のコラム
日経記事;『ソニー成長へ、クラウド補完 米マイクロソフトと提携 サブスクを収益の柱に』に関する考察(2019/05/23 11:05)
携帯端末に見る世界市場でのグローバル企業との競争に関する考察(2011/02/15 08:02)
電子書籍に見る;プラットフォーム構築による新規需要創出の促進(2010/11/02 15:11)
記事:高島屋,受発注電子化を拡大 11月に新システム に関する考察(2010/09/05 07:09)
富士通,専任5000人育てる クラウドへ人もカネもに見る 経営戦略(2010/08/17 10:08)