起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上
山本 雅暁
ヤマモト マサアキ
(
神奈川県 / 経営コンサルタント
)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
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1.初めからNDAは必要か?(NDAに対する基本的な考え方)
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情報・知識
事業者側からみた機密保持契約(NDA)の扱い
2018-08-21 11:32
今まで多くのベンチャーや中小企業から、NDAの取り扱いについて、実務的な観点からの問合せが多くありましたので、NDAに関する記事をシリーズとして書きます。
今回は、1.初めからNDAは必要か?(NDAに対する基本的な考え方) です。
今回のポイントは、”相手から要求されたからとか、何となく相手と話をするのにあった方が良いかなと思って、的な発想でのNDA締結は止めましょう” です。
言わば、何となく的な発想でのNDA締結は止めたほうが良いです。
以前に書いたブログ・コラム記事で述べましたが、相手の会社と話し合いを行う場合、それなりの目的がある場合と、目的がはっきりしないけど漠然とビジネスマッチング先を探している、と言ったケースがあります。
自社の事業戦略・経営戦略のもとに、当該目的を達成する手段の一つに、他社との事業連携(ビジネスマッチング先選定)やM&Aがあります。
この候補先と話し合いを行ったり、必要な情報をお互いにやり取りする事になります。
この過程の中で、機密保持の為にNDAを締結しましょう、と言った話が出て来ますし、状況において必要になる事が出て来ます。
しかし、やみくもに目的や必要性の検証無しに行うのは、前回の記事で述べましたように大変なリスクが発生する場合があります。
では、どのタイミングでNDAの事を考える必要があるかと言うのがポイントになります。
私は、次のようなステップを踏みながら行動した方が良いと考えています。
・ステップ1;何の為に行うかと言う目的::達成すべき事業目標、 経営目標 の再確認⇒これは何時も言っていますが、非常に大事です。
・ステップ2;次に相手先を考えるとき、次の事を明確化していく。
◆相手先の持つ技術などの価値を引き出し、新製品、新規事業、コストダウンにつなげられるか
◆相手先と組む目的は;開発、設計期間の短縮、資金調達、等
◆中長期的に、”Win-Win”関係を構築できるか?
◆相手との事業スキームは、(ビジネスモデルの構築);共同開発など
◆相手先と組む目的は;開発、設計期間の短縮、資金調達、等
◆中長期的に、”Win-Win”関係を構築できるか?
◆相手との事業スキームは、(ビジネスモデルの構築);共同開発など
・ステップ3;相手先の選定
◆連携相手先候補の当該(事業)分野における地位・実績、他社との提携の有無など公開情報を収集し調査、分析する。
◆相手先について確認する事項;
-経営方針
-技術力
-特許
-資金
-他社との連携やM&Aの実績、など
・ステップ4;相手先との話し合い開始
◆先ず、電話やeメールなどで相手先に話し合い開始の目的や提案を行い、相手先から同意が得られたら、話し合いを開始する。
◆この時、相手先からNDA締結の提案が出されても、このままNDA無しで話し合いを継続できるよう相手先の理解を得るようにする。
当面の間、お互いにGentleman Agreement(紳士協定)べースで話し合いを継続する。
◆相手先との信頼感が醸成出来たと感じたら、必要に応じて更に詳細な検討を行う場合、目的に即してNDAを締結する。
次回は、2.秘密情報の定義、区分、区別 について述べます。
よろしくお願いいたします。
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