医者からの嫌がらせ〜ドクハラ(1)
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今回は「嫌がらせ・ハラスメント」シリーズの第三回、「医者からの嫌がらせ〜ドクハラ」と致しました。このテーマは私としましても我が身を振り返る話であり、患者さんの立場、心情を思えば避けて通れないことですので、真摯にお話させていただきたいと思います。
ドクハラ、ドクターハラスメントとは「医師および医療従事者から患者さんに対して行われる不適切な言葉・行動・その他、全てを含む」と言われています。その提唱者、元癌研究会付属病院の医師だった土屋繁裕氏によると更に以下のような分類がなされています。
1. 脅し型:強引に治療に従わせる。
2. 告知型:患者やその家族を絶望に追い込む。
3. エゴ型:患者の治療や回復よりも病院の利益を優先する。
4. 人間失格型:人間として許せない程、患者を傷つける。
5. セクハラ型:産婦人科などで女性患者にセクハラする。
6. ミスマッチ型:状況を理解せずちぐはぐな言動をする。
7. 子どもへのドクハラ型:子どもの治療時に親へ行う。
1〜7は軽重ありますが、残念ながらどれも日本のどこかで現実に起こり、問題となっていることです。2〜7は論外ですが、1は注意しないと脅さないまでも、多少は行われてしまいがちな事例です。と申しますのは、医療というのが特殊なサービスで、診断も治療も主に医者が主導権をとってしまうからです。患者さんの立場としては病気の知識も治療の種類も医者以上に知っていることは少ないため、場合によっては目前の医者へまさに「命を預ける」ことになってしまうのです。(続く)
銀座泰明クリニック