美しさと自分らしさ〜醜形恐怖(2)
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2007-01-12 00:00
美容整形手術の是非はともかく、若い女性における美しさへのこだわりはとても強く、時には常軌を逸することもあります。決して醜くなどないのに手術を求めたり、繰り返したりするのです。これはいわゆる「醜形恐怖」と言われ、自分の容姿容貌が醜いのではないかと恐れ続ける心の病気です。
彼女たちに共通する精神病理として「ボディイメージの障害」があります。彼女たちは皆、否定的な自己像を抱いており、常に「自分が醜い・太っているのではないか」「周りから受け入れられないのではないか」と恐れ悩んでいます。そして周囲の視線を過剰に気にして「対人恐怖」となり、自分の顔・形を変えることに執心してしまうのです。
前回・前々回にお話した摂食障害と似たような心理です。原因としても同様に遺伝的・生物学的な素因もさることながら、幼少期からの両親・母親との愛情関係が影響するとも言われています。(続く)
銀座泰明クリニック