茅野 分(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))- コラム「美しさと自分らしさ〜摂食障害(2)」 - 専門家プロファイル

茅野 分
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茅野 分

チノ ブン
( 東京都 / 精神科医(精神保健指定医、精神科専門医) )
銀座泰明クリニック 院長
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美しさと自分らしさ〜摂食障害(2)

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2007-01-07 00:00

女性は思春期になると自分の容姿・容貌に強い関心を持つようになります。「綺麗になりたい、美しくなりたい」という願いは古今東西、共通しており、女性の本能とも言えるでしょう。いわゆる年頃になり、異性からの関心を集め、自分の中でも自信を確かにするために不可欠な価値観と言えるかもしれません。

美しさの基準は地域や時代により異なりますが、現代社会では一般的に痩せた女性が美しいとされています。日本でもモデルやアイドルと呼ばれる女性はかなり痩せており、医学的な基準からすると痩せ過ぎではないかと心配になる程です。このため多くの女性がダイエットやエステなどに多くの時間と労力、多額のお金も費やしているのです。

しかしこの価値観に影響され過ぎると摂食障害に陥ってしまいます。私が診療している患者さんでも、十分に痩せて綺麗に見えるのに、「未だ太っている」と悩み、自己嫌悪を覚えている方が大勢いらっしゃいます。体重が45kg以下になっても太っていると思い、40kg以下、35kg以下になる方もいらっしゃいます。当然ながら、月経は停止し、疲労感や倦怠感も覚えていらしているのに、ご本人としては気丈に振る舞い、「まだまだ」とおっしゃいます。このように摂食障害になられる女性は、元々、頑張り屋で思い込みの強い方が多いようです。専門的には強迫的な性格とも言い、「ねばならない」「すべき」という考え方をしがちです(続く)。

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