大長 伸吉
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中古アパートだけでなく、新築も比較検討するべき(良い建物を長く所有)
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厚生労働省より、2010年の都道府県別の平均寿命が発表されました。
全国で一番の長寿県は長野県。男性が80.88歳、女性は87.18歳。ともに第1位。全国平均は男性が79.59歳、女性が86.35歳。
これは平均値ですので、もっと長生きしている人が沢山います。世界最高齢は2013年の現時点で男性が京都府の木村さん115歳、女性は大阪府の大川さん114歳。
皆さん長生きできることで、より多くのものを見ることも出来うらやましい限りです。そして、多くのものを見ることが出来る余裕をもっておきたいものです。
サポートをしてくれている人に何らかのお礼や感謝ができるゆとりがあるのならば、より快適に暮らせるかと思います。
第一は、年をとっても健康であることが何よりのことですね。
ここではいつものように年金対策としてというのではありません。
年金対策として、国に任せるだけで何も対策をしないというのはよくないとは当然のこととして、今回の焦点は、不動産投資を将来の自己資産として、所有する価値があるものか?についてです。
先日、ある方と不動産についてお話しをさせていただきました。
「新築建物はローン完済まで25年かかる。私は50歳だか新築は短期間での現金利益が少なく、子供の為にやるもので無駄。私は中古アパートがよいと思っている。」とのこと。
本当にそうなのでしょうか? その考え方だけでよいのでしょうか?
新築木造建物でも融資が25年組むことができるので、ローン完済までは、25年となり、家賃の満額を手に入れられるまで長期間がかかる?
50歳の人は25年後に75歳。その時は生きていないとのこと。確かに先のことは確定できませんが、この統計を見ていたらその確立は半分。
この方は築15-20年ほどの中古アパートを買うとのことでしたが、もし半分程の確率で80歳まで生きたとしたら、この築15年のアパートは、その時に築45年となっています。
現時点での中古アパートは、安普請・仕様が悪いものが多く、2013年の今所有していても大変だというのに、80歳で築45年の建物をどのように管理できるでしょうか?いえどう解体し、新築を立て直すのでしょうか?
ここでの問題はまだあり、中古アパートのローン期間は原則建物の耐用年数から築年数を引いた期間しか融資が得られないため、借入期間が短く、毎月の返済額が多いこと、そのため金利の低い大手メガバンクで借りるのは難しく、金利の高い銀行又はノンバンクから借りる為、毎月の手残りが少ないこと。そして築古建物の為、設備などの修繕に手間と高額費がかかること。特に高齢になったときに、建築業者の支えがなく、個人で修繕するまたはその手配と価格交渉をすることは並の苦労ではないかもしれません。
さらに、家賃の下落と空室の問題もあります。
その結果、新築物件より確保できる収益が少なくなることが多々あります。
10数年間は手取り収益が少なく、ようやく借入期間が終わったときには、建物を解体しなければならない時期です。このときに売り抜けようとしても解体がありますので、土地代よりも低い価格となりかつ諸税・諸費用がかかるおそれがあります。
ローン返済後に手残りが少なく、売却も出来ないと苦労します。これが地方物件だと、新築しても家賃が取れないと建て直しも出来ません。
新築の借入期間25年では、建物はまだまだ運営できますので、ローン返済後の数件いや数十年が大きな利益の回収のチャンスです(メンテも大切)。
完済後にも長持ちする建物、家賃が取れる地域・立地、それは世の中に多くはありませんが、少しでもしっかりと考えればそれがあることに気づきます。
この50歳の方の中古アパートを選んだ選択は正しかったのでしょうか?
人も健康が一番。
建物も健全なものがよいよいとの考え方をもって、中古だけしか見ないのではなく、新築アパートも比較検討に入れられるとよいかと思います。
それぞれの個性がありますから。
そして、「子供の為にやるもので無駄」というのも言い過ぎでは。
年を召せば何らかのサポートをしてもらうことになるもの。
その人たちのためにも、何かを残してあげたい、子供達に苦労をさせたくないと、若いうちから準備をしてあげることもアパート経営で成功する秘訣ではないかと思います。
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