荒川 雄一
アラカワ ユウイチ「日銀の国債保有額、ついに400兆円超え!」
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こんにちは!
さて、日銀の発表によれば、
10月10日時点で日銀が保有する日本国債の残高が、
初めて400兆円を超え、“400兆3092億円”となりました。
内訳は、長期国債が344兆3663億円、
国庫短期証券が55兆9429億円となっています。
日銀では、2013年4月から、
「異次元の金融緩和」の名の下、
この3年半の間に、国債の保有額を、
約3倍にまで膨れ上がらせました。
国債の発行残高に占める割合も、
すでに3分の1を超えています。
9月の金融政策決定会合では、
「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」
を導入し、限界を指摘されていた「量」での緩和から、
「金利」への転換を図りました。
「お札」を発行する中央銀行が、
「国の借金」を買い続けるといった“異常な状態”は、
減速していく模様ですが、
いまだ“歪な財政状況”に変わりはありません。
「量」をある程度維持しつつ、
長短の「金利」を果たしてコントロールできるのか、
市場では懐疑的な見方も多くなっています。
そして、仮に、いまの状態が維持できたとしても、
その間に、政府が財政の根本的な改革に取り組まない限り、
「800万円を超す国民一人当たり借金」は、
増えることはあっても減ることはありません。
金融のかじ取り以上に、
「財政健全化」のハードルは高そうです。
それでは、今週も、穏やかな日々をお過ごしください。
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